ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

命拾い!

(ウワサな近所の現場)


中国人とフィリピン人妻?がオーナーの現場。



今は2階のビームとスラブの工程。


お金持ちの中国系だが、鉄筋が高いのでケチる。


バンドも少なく軽いはずなのに、横に置くと思い切りたわんでいる。





過去、同時期のウチの現場。


強度がぜんぜん違うと以前書いたが、使用した鉄筋の費用も5倍くらい違う。


これがセメントを打ってしまうと、見えなくなるので区別がつかない。


↑は日本の木造家屋でも同様。


通常は見れないところで、経費節約?の『手抜き工事』は幾らでもできるのだ。


新築マンションや建売住宅を内見する際、壁を開けたり、基礎を掘り返したり、天井裏に上がったりする人はいない。


建築に限らず、かつて日本のビジネスは”信用”という、確かで不確かなもので成り立っていた。


しかし世界には、『騙される方が悪い』という理屈が通る場合もある。


皆様もご用心、ご用心。







さて本題。


それは突然やってきた。


私の右手の先から右足にかけて、『ドドドッ!』と衝撃が駆け抜けた。


一瞬で、身体に極度の疲労が訪れた・・・ような感じだ。


チカラが入らない。


何も無いシャワールームの中だったので、壁にもたれ、ただ立ち尽くしていたが、椅子があれば崩れるように座っただろうし、美女が居れば、これ幸いとしなだれかかり憐れみを請いたであろう。



さすがに220ボルト(20アンペア線)は強力だ。


”スタンガン”というのは、きっとこんな感じなのだろう。



私はシャワールームで、ホットシャワーのセッティングの準備をしていた。


ホットシャワーというのは、フィリピンではお馴染みの、シャワー用の電気式温水器である。



(ホットシャワーと包装の箱)



フィリピンの個人住宅や田舎のリゾートでは、ボイラーだのガス湯沸かし器だのは、まず無い。


お湯のシャワーを浴びたい外国人は、これのお世話になる。


(ちなみに普通のフィリピン人は、一年中、水シャワーである。慣れると水・・・とは言え、25~30度Cくらいだが・・・この気候では一番スッキリするし気持ちがいいと私も思う。)



この温水器の電源コードが1メートルなので、私はシャワールームで、頭上のコンセントに届く範囲で、一番合理的な取り付け位置を割り出していたときである。




(水滴予防のため、高さ210センチに作ったコンセント)



(未接続の器具用配線)



画像の右のプラグをコンセントに差込み、温水器の位置を割り出そうとしている時、はずみで左の裸電線に触れた。




私の第1のミスは、すでに別の器具に配線したものを作っておいたのに、面倒くさくて、手近の未結線の配線を使ってしまったことである。


第2のミスは、ブレーカーを落とし電気をカットしなかったこと。


これもカットしなくても、触らなきゃ大丈夫という狎れのせいだ。



それに私は、日本の100ボルトには何度も触っていて、感電に対する恐怖心は普通の人よりは少ない。


自慢にならないが、500ボルトも体験したことがある。


車のスパークプラグなどは、電圧は高いが電流が低く短時間だから、大したことは無い。



第3は、他の誰かにやらせておけば・・・ということだが、ウチの連中の誰一人として電気温水器などと言う文明の利器の配線や設置方法を知るはずがなく、やらせれば壊されるのがオチで、私が手を出すのは止むを得なかった。



コンセントにプラグを差し込んで、設置位置を探るため、電線の反対側の裸線の部分をあちこちに動かしていた。


ふとした弾みで、指先が裸電線に絡まり冒頭の事態になった。




直後、右腕の肩から先は数分マヒし握力もゼロ。


足元は裸足だったので、遠慮なく電気が通ったらしい。


いつものビーサンだったら、まだマシだったろう。


しかし、足元のタイルと手が濡れていなかったのは、まだ幸いだった。


濡れていたら、手足がくっついて感電を止められなかったかも知れない。






私、フウテンおやじは昔から悪運が強い。



若い頃、「殺しても死にそうもない奴だ。」と言われたことがある。


ナゼか知らんが、回りからそう思われていた時期があった、私としては素直に喜べないのだが・・・・・



だいいち褒めているのか、ケナシているのか、よく分からないではないか。

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