古材木で門扉を作る
風が無いからとても暑い日だ。
木陰の魔法が効かない。
木陰も暑い。
私のような生粋の英国貴族(←気にしないでください)には、辛いことでございます。
さて、門扉のデザインをスタッフから募集したら、1件も来なかったという話を書いた(↓)。
『報奨金』というエサをぶら下げて、ラクをしようとしたフウテンの試みは、不発に終わったのだ。
世の中は、フィリピンのど田舎でさえ、甘くないのだ。
トホホである。
しかたなく自分で考えるが、やはりいい案が浮かばない。
フウテンの南洋ボケの脳細胞には、他にも懸案がゴチャッとあって、どうしてもそっちにアルコール混じりの血液がまわってしまう。
もう変な手間をかけるより、やはりボロ屋の古材木で作ろうという結論に達した。
外側に2インチ角の角材を配し、内側はX字型に2X3インチの角材を組む、ごく古典的、かつ単純なデザインとした。
無理に奇をてらうよりいいだろう。
(なんちゅ~か、X JAPAN?)
古材木は、カンナをかけると蘇える。
今は木が少なくなり若い木まで伐採するが、以前は大木や老木が幾らでもあったのだろう。
昔の木のほうが、ずっと質が良いのだ。
しかも70年の年月でシッカリ乾燥している。
(内側(内部)から見るとこんな感じ)
ラワン材だが、古い木なので堅く重い。
高さ165センチ、幅90センチの扉1枚で35キロほどになった。
ペンキの色は、外回りはモノトーンで統一しているので黒にしよう。
丈夫なエポキシペイントの黒。
普通のエナメルペイントならあるのだが、エポキシペイントは無い。
値段も高いが、エナメルペイントよりずっと強く耐久性がよい。
ネグロス島とセブ島を探し回ってやっと見つけた。
こういう効率の悪い手間が、本当にフィリピンはヤッカイだ。
ペンキを探すのに、何日もかかってしまう。
もちろん他の用事と共にこなすのだが、何でもすぐ揃う日本が羨ましい。
(内側、塗り終わり)
(外側=道路側、塗り終わり)
これで門扉製作は大方終わり。
あとは閂(かんぬき)、たぶん自作することになるだろう。