ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

便利さと豊かな自然は、4分6の妥協点



今朝はカツオの群れが入ったとかで、海は漁り舟が沢山出ています。


ウチの前にも3艘。


写真見にくくてすいません。




ところで、エリア的なネット回線の不具合と云うのが結構起こります。


比国の田舎のインフラは、いえ都会でさえも脆弱です。


日本人には考えられないほどです。


しかしこの回線不調にしても、停電にしてもそのこと自体が少なくなったし、復調も以前よりは早くなったようです。



停電はこの半年一度もなく、断水は近所で水道管が破裂して一回、5時間ありました。


ネット不通に至っては今回が初めてです。


これはフィリピンにしては素晴らしいことです。




例えば、ここに来る前に居た30キロほど南の村では、局地的な1週間程度の電話やネット不通、丸1日の断水はもっと頻繁にありました。


やはりこの村は、ちょっとイイかな(進んでいる)と思います。


本当にひと気の少ない田舎にリゾートを作ると、電話回線そのものがありませんし、ネット接続なども至難の業、停電や断水など日常茶飯事です。


土地によっては、水道も電気も来ていない場所もあります。


何事も日本と比較しては、いけません。




ところで私も含めビーチリゾート好きな方は、憧憬として“夢の島”――もちろん東京の夢の島ではありませんが――のイメージを持っています。



そこは、排ガスやゴミ、騒音なども含めて、一切の人的な汚れが無いような南国の島。



そして、海は真っ白な砂浜と透き通るようなブルーの海。


海の中は、自然のままのサンゴ礁と群れ泳ぐ色とりどりの熱帯魚達。


更に至れり尽くせりのホテルサービス。


そんなイメージでしょうか。



また、その大部分の方は、同時に、エアコンの効いた部屋や、蛇口をひねればすぐにドット出てくる清潔な水やお湯も期待いたします。


最近ではインターネット接続や衛星TVなどのご希望も高いです。





しかし、想像してください。


サービスを提供する側からすると、この“手付かずの自然”と“近代的な設備”は相反するものであり、両立させる事はかなり困難です。



つまり近代的なインフラや設備のあるところに、“手付かずの自然”を創る事は不可能に近いですし、“手付かずの自然”を見つけてそこに“近代的な設備”を構築することも、莫大なコストを要し、また近代的な設備には、どう防いでも汚染の流失が付き物です。



ところが世界は広く、探してみると、このふたつをある程度ですが、両立させたビーチリゾートがありました。


確かセーシェル諸島(探せばもっとたくさんあるでしょうが)でした。


非常に豪華なファシリティーとサービスでお値段も豪華。


一泊2400ドル以上だそうで、主にヨーロッパのいわゆるセレブの御用達だそうです。


もちろん私は絶対行けませんので、情報のみで実地の調査は出来ません。




しかし、今のウチの土地を選択するにあたって、奥様とフウテンはまず第一に先のふたつの事柄、云ってみれば相反する“豊かな自然と便利さ”についての妥協点を検討したのでした。



私どものお客様は、どちらかというとシニアの方の割合が多く、若い方やアウトドア派の割合は少なめです。


そんなこともあって、便利さ=6、自然=4くらいの妥協点であちこち見てまわりました。


(当時の)今から1年ほど前のことになります。


しかしこれは!という土地があっても、とても手が出ない値段だったり、オーナーに売る気がなかったりと・・・。


なんだかんだで、今の場所に決めるまで半年を要しました。


今思えば、遠い過去のような気が致します。



それから1年後、クラブハウスが完成し引っ越してきて1ヵ月半、マアマアの居心地です。


もとより私は親不孝者のフウテンです。


私にしては、こりゃ、でき過ぎかいな?とか、たまにホホの肉が緩みそうになることがございます。


しかし今までの経験からして、そんな時に落とし穴に嵌まり、ニッチもサッチもいかなくなることが往々にしてございました。



世の中、一寸先は闇。


と肝に銘じて。


大車輪ではしれ、はしれ~フウテン!


納得いくまで、死ぬまで走れっ!


(10数年前の記録を紐解き、記事を書いております。)

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