がんばれっ! エンボイ!
(コテージ内のコンクリート柱を丸太風に化粧している。モルタルでソレ風に整形してからペイントするのだ)
左官職NO.1のロッキーがまた仕事に来なくなった。
このブログで、何度か取り上げたが、彼はウデは確かに良い。
しかし、頭(カシラ)のエンボイとイザコザを起こして辞めると言い出したり、内職がはいったと言っては2~3日休んだりと、少々問題がある。
自分勝手な芸術家タイプといえるだろうか。
他の職人ともあまり打ち解けない、ひたすら黙々と仕事に励む。
今回は、他の現場に引き抜かれたとかの理由だ、詳しいことは誰も知らないという。
そういう話があることは前から聞いていたが、連絡無しでいきなり来なくなるというのは、いくらフィリピンでも、良いマナーとは言えない。
確かに彼らは日雇いではあるが、人と人としての関係(私と彼等という事だけでなく、彼ら同士も含めて)があるだろうに。
マァ少し様子を見ることにしよう。
ところで「棟梁」としての自覚が有り余る?エンボイだ。
ロッキーが来なくなると、うちの現場ではロッキーの専売特許とも言うべき、コンクリートを木のように仕上げる作業に着手した。
コテージの中央のコンクリートの大黒柱である。
私のプランでは、コテージはコンフォータブルなアジアンテイストに仕上げたいので、大黒柱は、コンクリート然としていては、さまにならない。
シーウオールの柱のように、木の雰囲気を出したいのだ。
私が頼んでもいないのに、自分から始めたのは、いかにもエンボイらしい。
『おれがやる!』と云う、いつものリーダーシップだ。
(画像中央は、枝を切った跡を模造している)
まだ途中だか、はっきり言ってロッキーより下手だと思う。
しかし、彼の仕事に対する姿勢は評価できる。
エンボイは常に前向きだから。
私事だが、日本でサラリーマンしてた頃と立場が変わって、トップとして人を使う立場になると、なまじっか仕事ができる人間より、人柄や仕事に対する姿勢の優れている人を重要視したほうが、スムースに業務が運ぶと思うようになった。
本来であれば、仕事のできる人間を上手くまとめて使いこなす事こそ、優れたトップなのだろうが、私にはその能力は無いようだ。
いささか、易きに流れてしまう。
ビジネスに競争が付き物である以上、そして上を目指す以上、仲良しグループでほのぼのと仕事をしていては、先は見えている。
私はサラリーマン時代、人並みに仕事はしたつもりだが、組織の中では少しばかりアウトローだったので、その報いが来たのかもしれない。
マァとにかくエンボイ、頑張れ~ッ!