エレキの神様は、寺内タケシとエリック
『テケ テケ テケテケ~~ ジャ~ン~』
日本が生んだ世界的エレキギタリストと言えば、寺内タケシ先生。
下のウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E5%86%85%E3%82%BF%E3%82%B1%E3%82%B7
私フウテンの世代には、エレキ&グループサウンズ、懐かしいです。
私が中一になった時、私を水泳部に誘った友人が、エレキギターにハマってバンドを始めて、水泳部を止めた・・・ジジィの昔話で失礼。
その後、石〇君は『不良』になったのだろうか。
さて現場で『エレキ』といえば、電気配線。
クラブハウス建築の際は、電力会社直轄の電気工事業者さんに配線を頼んだ。
高くついた割には、如何にもプロフェッショナルという片鱗も見られず、損をした感じだった。
しかし正規のルートで電気工事をしておけば、のちの電柱からの電力供給や名義の取得が、スムースに運ぶだろうという私のあざとい計算があり、事実その通りにいったので作戦は成功した。
そこでコテージだ。
平屋であり、ライト&スイッチ、コンセントの数も、クラブハウスに比較すればずいぶん少ない。
おまけに、天井は吹き抜けで配線はラク。
前から考えていたが、ウチの職人にやらせることにした。
電源は、クラブハウスの予備電源ブレーカーをそのために確保してある。
そのブレーカーから、コテージのブレーカーまで延々とブロック塀にはわせ、塩ビパイプでカバーして90mほど配線を伸ばす。
必要資材は3週間前に見積もり、買出しは済んでいる。
自分でセブ市に行って買ってきたほうが安いし、グレードを選べるからだ。
4ブレーカー(クラブハウスは12ブレーカーを使用した)のスイッチボックス、各種電線、ジャンクションボックス、スイッチボックス、各種スイッチ&アウトレット、フレキシブルホース&クリップ・・・・それに絶縁テープがある。
(電力会社直轄の業者に頼んだ時も、図面作成と必要材料を揃える事は私がやっている。業者は本当に施工だけだった。)
今回の施工担当者は、スタッフから、フィリピン人らしからぬエリックを選んだ。
エリックは、寡黙・穏やかな人柄・ソコソコ英語を理解する希少な人材だ。
大工・左官・水道配管・電気配管ができる。
オマケに子沢山だから、勤労意欲が強い。
ブレーカースイッチボックスを取り付け中のエリック。
今まで仮設のライトやコンセントの配線を試しにやらせて、マァ大丈夫だろう、と私が判断した。
私は、日本で電気工事を仕事にした経験は無い(資格も持っていないし)。
現在私にある知識とハウツウは、フィリピンのビーチリゾートで働いて得たものだ。
(私の建築関係のスキルはフィリピン限定、日本では通用しない素人芸だと思う。)
お客様には分からぬようしているので、あまり知られていないが、実はビーチリゾートの仕事は地味なメンテ、営繕が相当の割合を占めるのだ。
経験を積ませてもらった。
そんな訳で、プロに頼もうが誰にさせようが、私が私のプランに沿った配線図を引き、材料を揃えるのも私だし、工事中の検分と後の検査も私の仕事だから、ど~って事はない。
用心すべきは、漏電と電線の容量不足と、接続箇所の不具合だ。
そしてフィリピンスタンダード、つまり表示規格以下の不良品なのだ。
私はこの国で通りがかりに、電柱の上のトランスが火を噴いて燃えているのを、3回見ている。
電柱周りの配線は、いくらなんでもプロの領分だ。
トランスも素人がいじることはない。
プロの工事でさえ、あまり信頼できない品質と技術なのだ。
トランスの数が少ない(=木の電柱だけがある)、田舎住まいの私が見るくらいなのだから、フィリピン国中では一体どれだけ燃えているのか?
日本では、電柱のトランスが燃えるのを見た記憶はない。
結局プロの配線工も電気設備も、フィリピンスタンダードなのだ。
またこの国では、漏電や不良配線による火事が多い。
素人が、請負工事を値切って発注して手抜きされ、その手抜きをチェックできないからだ。
手抜き工事をする業者がいる。
(これはどこの国でも同じだろう)
業者は、利益を削ったり、赤字を出してまで仕事をする事はまず無い、ということを理解しないといけない。
過度の値引きに応じた場合は、資材のグレードダウンや施工方法、工程に手抜きが無いか充分チェックするべきである。
例えば電線の太さを変えたり、質を落とすことでコストはかなり下げる事ができる。
(最近値段高騰の激しい電線だが、私の計算によれば最高級のカバー材で経5.5ミリの電線を、安物でしかも3.5ミリの電線に変えてしまえば、電線の材料費を約5分の1以下!にできるのだ。)
かく言う私自身は、実は”電気”は弱い分野だ。
理由は簡単、電気は目に見えないから苦手だ。
しかし、弱電の配線くらいだったら何とかなる。
エリックも同程度と見た。
それで充分だ。
『エレキの神様』みたいな人材は、こんな田舎では見つからない。