客室2号コテージが前倒し・・・
(左上が外トイレ、その奥がコテージ1号)
突然、コテージ2号の建設を始めた。
(まだ最初のコテージも完成していないのに・・・・)
とにかく、しょうがない。
ワケあって、はじめちまったから。
注文した資材が搬入されず、すべき作業が出来なくなったのだ。
ふと気が付くと、スタッフの半分がボ~ットしていた。
この国の村人が得意な「幽体離脱」だ。
ウチの現場が始まって以来の出来事だ。
棟梁のエンボイを呼んで、工程的にはかなり前倒しであるが、”2号コテージ”の杭打ちと基礎の穴掘りをスタートしてもらった。
コテージ1号と2号の建設を同時に進行するしかない。
ワケとは『フィリピンスタイル』のせいである。
外国人が『フィリピンスタイル』と言うと、フィリピン人によっては、イヤな顔をする人がいる。
彼らも分かってはいるが、認めたくないのだろう。
また少数派だが、『フィリピンスタイル』でないフィリピン人もいるからだ。
『フィリピンスタイル』にも色々あるが、この場合には(仕事上の)約束や時間を守らないことである。
この慣習はビジネスの効率を低下させる。
今回は、コテージの壁面に使う”サクサクシート”(天然素材のシート)が、約束の期日を過ぎても届かないのだ。
その期日を口にし約束したのは業者自身で、私はずいぶん日数がかかるなと思ったが、それでも、短縮を迫ったわけでもなんでもない。
それなのに納品に来ない。
相手からは、遅れて申し訳ないとか、そんなひと言も連絡さえも無い。
(ここでは当たり前だが。)
こちらから何度も催促のメッセージを発信して、向こうのくだらん言い訳を聞いてあげて、早く搬入するよう〔お願いする〕しかないのである。
叱りつけでもしようものなら、逆切れ、逆恨みとなる。
(ここは日本ではない。)
かといって、催促しないと、ウチの分が他の現場に廻されてしまう事がある。
『適度に』せかし、催促するのが最良なのだ。
ウチとしては、壁の上部のシートを貼らないと、下部の仕上げが出来ない・・・それが段取りだ。
そして、下の壁の仕上げが出来ないと、床のタイルが貼れない。
(建築)現場には、”予定”(日程表)というものがある。
いくら私が『南洋ボケのフウテンおやじ』でも、仕事の段取りと日程は立てている。
スタッフを遊ばせておくわけにはいかない。
しかし、工事を中断すれば、スタッフたちには『日銭(ひぜに)』が入らなくなり、何家族かの生活が困窮する。
それにウデの良い人材は、とっとと他の現場で働くだろう。
だから、しかたなく、ほぼ全員で、第2コテージの杭打ち&穴掘りと相成ったのである。
「可愛い子には、旅をさせろ」・・・ならぬ「可愛いスタッフには、仕事をさせろ」?である。
人は一度遊ばせてしまうと、修正が大変なのだ。
私自身でサンザン経験したから分かる。
緩んだ”箍(=たが=桶などのワッパ)”を締め直すには、総がかりでする炎天下の肉体労働が一番だ。