市場の不思議な店
意味不明な品々。
この画像は、上の一部をアップで撮ったものであります。
先日私フウテンおやじは、引きこもり中と書きました。
そのため、下界の下々の暮らしは遥として知れないのですが、画像は町の市場でのスナップであります。
市場=マーケットには、日本からの古着も売っている。
ドコで拾ってきたの?、と聞きたくなるクズ野菜のような野菜。
ツルツルぴかぴかの日本の果物に比べれば、傷んでいるような果物。
そして目の前の海で獲れた魚介類や、強烈な塩味の干物、日用雑貨などが、雑然と売られております。
こんな田舎のパレンケ(=マーケット)では、外人だからといってボッタクラれることもなく、地元のお客さんと同じか、(長く住んでいるためか)それ以上に親切に愛想よくしてくれます。
そして、冒頭の画像のような品々も売られております。
2枚目の画像は、コウモリを栞(しおり)のようにペラペラに乾燥させたものです。
1枚目の物体(商品)達もなんか気持ち悪いものが多いのですが、よく見るとさらに不気味です。
何かの葉を干したもの、プラスチックのワッカ、不思議な色の粉、貝殻。
これらは善しとします。
ガラス瓶や小さなビニール袋に液体と共に詰められたものは、様々な生物の内臓の類いのようです。
このワゴン(古びた木の台ですが、他に呼び名を思いつかない。)で売られているものは、果たして何か?
あの『なるほどザワールド』の問題みたいですな。
答えは、“各種の薬=くすり”です。
民間に伝わる生薬や伝統薬、そして加持祈祷の道具の類いのようです。
薬や医療というと、化学や科学技術の最先端のように今は思われてますが、近世までは少なくとも巷間では、日本も含めて呪術や祈祷の縄張りであったように思います。
そういえば私事ですが、額を鉄パイプに強打して、吸血鬼ブラッシーに咬まれた力道山のように、顔面半分真っ赤、目に血が流れ込み、視界がモノクロになるほど出血したことがありました。
医者に行き縫合しないとダメかな、と思いました。
ところが居合わせたフィリピン人スタッフが、そこらを探し、葉っぱを千切ってきて揉んで傷に押し当てました。
少しすると・・・ア~ら不思議。
血が止まり痛みも無くなり、2日ほどで傷口も塞がり、完治いたしました。
その時は『良かった!、よかった!』ばかりで、何の葉か気にしなかったのですが、あんときゃ驚きました。
(以上、まごう事なき事実です)
ところでこのマーケットのワゴン薬局。
買う気も無いのに聞くだけ、と言うのも悪いので、長居は出来ませんでした。
元来、私フウテンは、こういう胡散臭い物にはちょっと気をそそられるのでありますが、徹底取材にはかなり時間がかかりそうです。
日本にも『鼻クソ丸めて萬金丹』(=はなくそまるめてまんきんたん)、という言葉が有ります。
この市場の万能薬局。
売り子もちゃんとした身なりをしておりますので、そこそこ利用する人がいるのでしょう。