ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

自作カマドの火入れ式

やっと、めでたく火がおこせました。



(前からの続きで失礼いたします)



さて、“マイ・カマド”の火入れ式を執り行うことと、相成りました。


困ったことに、奥様が『自分がやる』といってききません。


前にチラと書いたが、奥様は火をおこすのが今時の日本人=つまり下手なのでございます。


火が熾(おこ)せない。


しかし、奥様あっての私フウテンでありますので、反対なんかとんでもない。


ともあれ、始まりました。




やはり火ができません、すぐ消えてしまいます。


名人である私としては、じれったいです。



理屈をいうと・・・


火が燃える、“燃焼”には、燃える物と酸素と着火温度が必要です。


さらに具体的なコツとしては、火は下から上、あるいは風上から風下へ燃え拡がる、と云う事を考えて火を熾さないといけません。


そして小さい炎を徐々に大きく、育てていくのです。


物は、火が付きやすいものから始めます。


その他にもコツはありますが、長くなるのでやめておきます。


奥様、気が付いた時には管理人おばちゃんのルイーラに、バトンタッチしてました。





モンゴ豆と肉、野菜のスープを作ってます。



冷めてから、下から覗くと、砂糖入りコンクリート天板も大丈夫。


だが、メイドがこれから毎朝ご飯を炊くようになるので、どうかまだわからない。



火が消え、更にこういう“熾き(おき)火”が消えても、カマドの余熱が1時間以上続きます。


壁面の余熱がスゴイです。


カマドは、なかなか冷めないのです。


私の期待通りです。






実は、このカマドは天板の穴と焚口を石で塞ぎ、火をガンガン燃やしてのち薪を取り出し、余熱オーブンとしてパンやピザを焼く、と云う秘密(?)のプランがあります。


そのために内部をドーム型にせず箱型にしました。


この目論見(もくろみ)はかなり希望が持てます。


床60センチ、壁15と天板10センチのコンクリートの厚みは、伊達ではありません。


欲を言えば、ちょっとご飯を炊くとか、魚を焼くというには、大掛かり過ぎるかな~と言うきらいがあります。


そんなちょっとした調理のための“ミニカマド”、今度時間を見つけて作ります。


もう頭の中に、図面は出来てます。





それと、床面から天板まで40センチ、天板の厚さ10センチ、つまり床から鍋の底まで計50センチ。


これは、小さな火では、鍋まで届きにくいということがあります。


つまり薪の消費量が、どうしても多めになりがちです。


燃費の悪いアメ車のような。


そこで、早速ですが改良です。


床面を4インチ(約10センチ)かさ上げいたしました。


色の違うコンクリートが、新たに底上げした部分です。


また、前に書いたように、焚き口の上は垂れ壁(天井はもっと高い)でして、なるべく火力と熱を内部から逃がさないようにしています。






底上げしたので、今までの空気口には水道管を差込み(↓)、先を炉内に出し灰が詰まりにくくなるよう改良しました。




少ない薪でも・・・



鍋底に、炎の先が届きます。



とまぁ、これで通常の使用には、問題なくなりました。





あとはオーブンとして使うために、火口に金属製の扉を材料が見つかり次第作ります。



さてこのカマド料理のお味です。


ひと言で云って、「すごくうまい!」です。


電気やガスの火とは、段違いです。


今まで豚の角煮もどき、モツの味噌煮込みなど作りました。


メイドさん達は、このカマドで毎朝ご飯を炊いています。


火力が強いからか、余熱時間が長いからか、遠赤外線効果なるものの故か、理由はよくわかりません。


特に“スローフード”というのでしょうか、長い時間煮炊きする料理の場合、味がぜんぜん違ってきます。


角煮の脂など、雲のように?ふわふわになります。


しかもカマドは今流行のエコです。


現場の木っ端、家庭ごみ、枯れ枝、枯れ葉など、自然界のサイクルからの廃棄物を効率よく燃やすだけですから。




たかが枯れ葉と、バカにしてはいけませんよ。


『ドサッ!』という音とともに落ちる椰子の木の枯れ葉は、長さ5~7メートル、ハッパ1枚で重さは10キロはあるんじゃないでしょうか。


適当に切り刻んで、さらに数日、天日で乾燥さ調理に使います。



ヤシの枯れ葉の元の部分。



葉っぱ1枚で、炊飯2回出来ます。




ウチの敷地内の若い椰子の木達。

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