北隣の土地の木も切っちゃえの作戦
前回の南隣の土地のヤシの木を上手く削除できたのをいい事に、今度は北隣の土地のヤシの木の征伐を行なった。
ターゲットは2本(冒頭の画像)、共に20メートルちょいという高さだ。
倒れれば、うちの母屋(=クラブハウスまだ未完成)を直撃する。
前回の作戦は通用しない。
なぜなら、オーナーはセブ市に住んでいいるからだ。
とぼけて、土地に住むスクワッター(フィリピンではお馴染みの不法占拠住民)に、木が危ないから切らせてくれと話すと、思ったとおりオーナーに言ってくれときた。
聞くとオーナーの旦那はアラブに出稼ぎ、奥さんはセブ市で先生をしていると言う。
つまりオーナー夫人と交渉が必要だ。
おそらく、英語を主言語とする上の階級の人間と読んだ私は、この交渉を奥様Mにゆだねる事にした。
なぜなら、私フウテンオヤジは、庶民=低所得層相手にはめっぽう強いが、インテリの新富裕層はちょっと苦手なのだ。
このケースでは、奥様Mの英語力がパワーを発揮するはずだ。
早速Mに電話してもらうと、即、OKの返事。
私の予想したとおり、相手もネイティブ顔負けの英語だったそうだ。
すでに流れを読んでいたフウテンオヤジは、商談成立より前にヤキヤック(必殺仕事人=木こり)にコンタクトして、段取りした。
そればかりか、切ってしまってから、『切ってもいい』という承諾を取っていた。
われながら、フィリピン人のようないい加減さだ。
どうせ相手はセブ市、見えはしないのだ。
3度目の登場のヤキヤックは、ちょっと馴染んできた。
挨拶も返すようになったし、ニタッと歯を見せることさえするが、笑顔も恐いと言う珍しい男だ。
前にチェーンソーの殺人鬼ジェイソンの映画があったが、アイスホッケーのキーパーの面をかぶっていた。
ヤキヤックなら、お面など無しのスッピンで充分怖いのに、ミスキャストである。
(笑顔=これでも=でチェーンソーを研ぐヤキヤックと娘だか姪だか)
この日は、レイニーも登場することなく、余裕のヨッチャンで2本切り倒し、製材した。
これでまたウチは、市価の3割引くらいでヤシ材木を手に入れた。
ヤキヤックは、いつものように、キーコキーコと帰って行くかと思いきや、3輪車のハブ軸が緩んでタイヤが傾いている。
帰れずにちょっと困っていたが、困った顔さえも恐いと言う特異な人相である。
怖すぎて、正面からカメラを向ける気が起きないので、単独アップの画像はありません。
だが、いっけん気難しそうだが、性格はいいヤツだ・・・と私は思う。