小舟を作った・・・前編
カタチになってきた。
以前、仕事にミスの多い大工を何とかしようとしたら、実は舟作りが得意なんだと聞いて、じゃあと言う事で、舟を作ってもらうことにしたお話を書きました(↓)。
その続きでございます。
その後、担当者がモタリモタリと、時々ふと思い出したように(=自分の雇用期間を先延ばしするため)作っていましたが、このほど冒頭画像のように、ほぼ完成いたしました。
比国ではごく一般的な、ダブル・アウトリガーの小舟です。
とりあえず1回、下塗りとしてペンキ(マリンエポキシペイント=海用のエポキシ塗料)を内外に塗る。
作業が進むと内部は塗りにくくなるため、あらかじめ2度塗りをする。
ペーパー(紙やすり)で馴らす。
グレーに見えるところは、マリンエポキシ(海用接着剤)。
繋ぎ部分や、銅釘の頭を補強するためだ。
波をかぶる前後の部分のカバーの作成、大げさに云うと艤装(ぎそう)をする。
こっち(↑)は後ろ(=スタン=船尾=艫)。
低い覆いを作成し、また一度、海用塗料を塗る。
これ(↑)は前(=バウ=船首=舳先)。
波を分けるV字型を作成。
ウ~ン、イイ感じだ。
見た通り、画像の右が前部だ。
サグワン(櫂=オール)も、古材木を削って2本作りました。
70年前の古材木は、強くて軽い。
このあとアウトリガーと腕木を取り付ければ、舟として海に出れます。
原動機は無し、手漕ぎの1~2人乗りです。
とそのとき、ウチのスタッフからさりげなく、妙な噂が入ってきた。
なんか例によって・・・
というか、またか・・・
という感じですが・・・
無責任でちゃらんぽらんな連中の云うことだから、聞かなきゃいいのに、私フウテン、どうも面白い話には目がないのです。
たぶん彼らも、私のそういうところを見抜いていて、私を引っ掛けて、楽しんでいるのかもしれません。
どんな話かというと、腕木にGIパイプ(主な用途は水道管の金属パイプ)を使い、アウトリガーにPVCパイプ(塩ビのパイプ)を使うと・・・・『カッコ、エ~ッ!』ということであります。
通常はというか、ほとんどのバンカーボートは、腕木もアウトリガーにも竹を使います。
ごくまれに、腕木にGIパイプを使ったバンカー(こういう舟)を見かけますが、アウトリガーにPVCパイプは、見たことはありません。
しかし、私は『常識』を疑います。
「ヨーシッ、そのハナシ乗ったぞ!」
・・・すみません、後編に続きます。