ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

仰天!ジンベイザメ事件・・・第3章(終章)


前回(↓)の投稿の続きです。




隣の土地を、ジンベイ鮫を抱えたショベルブルが・・・ヨタヨタと進む。


いざ出発!


マッ赤ッカになってしまった、お腹が痛々しい。






とうもろこし畑を進むショベ・ブル。




歩く人のほうが速い(画像中央にショベブル)。


本当はもう少しスピードがでるはずだった、に違いない。




これ(↓)さえ起きなければ。。。



タイヤ(赤印)がペッタンコだ。


ジンベエ鮫の重さで、パンク(flat tire)したのだ。




ノロノロと進み、やっと道路に出た。


潰れたタイヤでひたすらに、もう、マイペースで進むのみ。


運転手は、重機が壊れないよう、お祈りしながら運転しているのだろうか?


(えらいこっちゃ、修理代→給料天引きか?)とか考えながら・・・・





道路を進む、ジンベイザメを捧げたショベブル。


どう見ても非日常、異様な光景。




ジンベイザメを乗せた重機は、歩く程度の柵度で役所の方向に向かっていく。


ヒマな見物人たちも三々五々、散っていった。





フウテンオヤジ記:


ところで、漁師が網を張るところは、ウチの浜から約40メートル沖です。


1人乗り手漕ぎの舟での、ひとり仕事です。


満潮時でも水深約5メートル以下。


海底に藻が密生し、アジやイワシの稚魚(←これはジンベイ鮫の食糧です)が群れています。


漁師の刺し網の目当ては、これらアジ・イワシの成魚のほうです。


大漁で、網が重くて揚げられないとか、獲物の重さで舟が沈みそうなときは、浜に向かって大声出せば、ヒマな誰かが喜んで助けてくれます(分け前が目当てです)。


そして夕方は、アジ・イワシを狙うカツオが回ってきますので、漁師たちは引き釣り(小型エンジンの付いた舟でトローリング)で狙います。



今回は、大変貴重な生物であるジンベイザメ1個体が、愚かな漁師のせいで、海から姿を消しました。


最初に沖で網に絡まったとき、外してリリースしていれば、助かっていたでしょう。


なのに、欲をかいてロープを掛けて、浜に引っぱってきたのが致命的でした。


ジンベイザメは自重によってダメージを負い、もう手遅れです。



田舎の漁師は魚を取って、生計を立てます。


ジンベイ鮫が如何に貴重かは、知りません。


まして、『絶滅危惧種』とか『ワシントン条約』、『レッドリスト』、『WWF』・・・なんて云っても、何のことやらサッパリ分からないでしょう。


“獲って売りたい”・・・・漁師というか、人間の性(さが)ですね。


やるせない事件を、目の当たりにいたしました。



子ジンベイに、黙祷!



魚より肉がお好みの欧米人は、海洋生物の保護には熱心に活動しています。


クジラ、イルカ(=小型のクジラ)、ウミガメ、マンタ、そしてジンベイザメ などなど。



今回のジンベイ事件は、もしメディアに乗ってしまえば・・・・


(ド田舎だから、幸いメディアも居ないけど)


ニュースは世界を駆け回り、不名誉にも村は『野蛮人集落』?と云われ、殺した漁師はジェイル(拘置所)に入らなければいけません。


役所の職員たちも、みっともないニュースは避けたいし、保身もしないといけないし、トットと事件を有耶無耶⁽うやむや⁾に片付けました。


ジンベイザメを虐待し殺した漁師たちはお構いなしでした。


武士の情けです。


(相当、お灸は据えられたと思いますが、本人たちは黙っています)


証拠のジンベイは、何処かに密かに埋められたと、風のうわさで伝わりました(証拠隠滅です)。


こうして、ジンベイ事件は闇に葬られました。



以上が”ジンベイ事件”の全容です。


10数年前の記録に加筆して、3章の稿に分けて投稿させて戴きました。


お読みいただき、有難うございます。

×

非ログインユーザーとして返信する