ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

お座敷のテーブルを作る・・・後編

(掘り炬燵の箱は、上っ面に木を張り磨きました)




村は、涼しい日々が続いています。


主要交通機関の乗り合いバス、セブ最大手『セレスバス』が、昨夜(無論10数年前の『昨夜』です)から、ストライキに入ったそうです。


『暴走バス』とはいえ、庶民の足ですから困る人が多いです。


しかしここはフィリピン。


そのうち(間違いなく)何事も無かったように、以前に戻ります。


そこが云ってみればイイところで、この国の人たちが一致団結して事を成すというのは、滅多にありません。


必ず不協和音、裏切り、自分本位の気持ちが表れ、まず一枚岩となる事はおそらくないのです。


国民性でしょう。






さて前回からの続きです。



掘りこたつ席を仮組したところ。




待ちきれずテーブルを箱に入れてみました。


ウ~ン、いい感じです。




テーブルの足は箱の底まで届く構造で、箱とは固定しません。


そのほうが、掃除が楽だと考えました。


また、この方式ですと、外に出せば普通のテーブルとしても使えます。





座ったときに腿が当たらないよう、テーブルの足は、枠を組まず『臍=ほぞ』と三角の木で固定いたしました。




ところが・・・巨匠:ドドン曰く、


「100キロ(重さが)ある。」


(えっ!まさか?)




例によって、普通のラワンの倍の重さがある、乾燥した赤ラワンの古材を多用したようです。


(硬いから加工しにくいのに何故??)


確かに二つあるテーブルの片方は、ほとんど赤ラワン材。


100キロは大袈裟ですが、二人で持っても重い、オモイ!(推定60キロ)です。


まぁ、イイでしょう。


(お客様が持ち運ぶわけじゃないし)




奥様と実際に座ってみました。
(竹張り床は、まだできていません)



問題ありです。


座ってしまえばいいのですが、テーブルが邪魔で、ちょっと出入りがしにくいのです。


かつて日本に居た頃、飲み屋にある掘り炬燵のお座敷で、何度も何度も何度も?飲んだことがありましたが、こんな感じだったっけ?



膝をかなり横にしないと、テーブルが膝や腿に当たり、入れませんし出られません。



「おかしいな~」と思い、寸法を測りなおすと、やはりテーブルが大きすぎます。


私の図面では、テーブルの幅と長さは、脚の外側(=箱の内サイズ)プラス5センチです。


実際に測ると10センチ近い。


これではダメです。


(あれほど言ったのに・・・ヨッパライ:ドドンめ!)


図面は読めなくても、サイズくらいは、わかるだろうに・・・



磨きや塗料の下塗りも終わっているのに、またテーブルの外周をぐるりと切らないとなりません。


ドドンにサイズが違うことを教えますが、声を荒げたり怒ることはしません。


(この国の人を叱れば、=人前でなくても=かえって逆効果なのは、いくらバカな私でもとっくに学んでいます)



厚さ5センチの硬い赤ラワン。


内部に、古い折れ釘や隠し釘があるので、電動工具は使えず(無いけど・・)、手ノコでゆっくりゆっくりと、切っていくしかありません。



なんか、嵌められた⁽=仕事終了を先延ばしするために)感じもするのですが・・・真偽はわかりません。



こうして、2つのテーブルをひと回り小さくするのに、ひとり仕事で丸2日!(16時間)掛かりました。





しかし、カットした後、試してみるとずっと座りやすくなりました。


テーブルを垂直でなく、ハングオーバー、もといオーバーハング状に斜めに切らせたのも効果ありでした。


重さも5~6キロダイエットです。


これで、またも3回ぐらいウッドステイン、そしてニスを2回塗ってお終いです。





ヤレヤレ~だぁ。


ひと息ついて、ふと海を見ると、アメンボのような近所の漁師の舟が、第7艦隊のように編隊を組んで、カツオの群れを狙っています。




そして陸には、早くお座敷レストランでお客様と呑みたい、私フウテンおやじがいました。




お上のご意向、上意である。


「漁師ども!その折には、釣ったカツオを我輩に献上するのじゃ!」


何故なら、ウチの前の海、我が領地じゃ、領海じゃ。


年貢を納めろ~。


カツオが喰いた~い!


メジ(本マグロの子供)なら、もっといいぞ!


俺に持ってこい!



「(でも)ちゃんとおカネ払うからさ」。

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