ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

お座敷用の台所を作ろう

地面に溝を切り、捨てコンして鉄筋を刺します。


そこにブロックを積んでいきます。


ウチの“お座敷”と云う、なにやら得体の知れない建築物にも、キッチンを付属させることにいたしました。


そうすることによって、何が何でも『これはリゾート内のダイナーであるぞよ』と納得していただきます。


場所は、お座敷の西側の塀ぎわです。


階段で繋ぎます。


大きさは2メートル×4メートル、一般家庭のキッチンよりやや大きいかな?




(右がお座敷側です。)


床面の高さは、地面より30センチほど高くする。


そして、このサイズ・高さでは壁構造のみで充分、鉄筋コンクリート柱を立てる必要はありません。




4メートルの長い壁のほうに窓を2枚ずつ、計4枚きります。


そして2メートルの壁のほうには、それぞれドアを配し、通り抜けができるようにしました。




ここまでは早いのですが、ここから日にちが掛かります。





キッチンの脇に縦横1メートル、深さ1.5メートルの穴を掘る(もちろん手仕事)。


台所からの排水の、貯め枡です。




四方の壁はブロック積み。



村人の台所やシャワーの排水などは、結構そのまま地面に垂れ流しが多いです。


しかし、我ら外国人の場合、ド田舎のリゾートであっても、役人が『衛生局がどうたら・・・ナニがこうたら・・・』と、”認可証”をちらつかせ、賄賂のネタにされる事もありますので、用心します。




上に蓋を乗せるための木枠を作ります。


椰子の古材木から選んで、硬い木を使いました(湿気にも強く、ほぼ腐りません)。


汚く見えますが、モルタルでカバーするので問題ないです。




分厚い古材の波型トタンで、蓋を作りました。


70年以上前なのに、いまだに腐食していない。


木材に限らず、トタンも昔のモノのほうが高品質です。


素材となる『鉄』の質が良いのだと思われます。





本邦初公開のスタイルの、蓋(ふた)です。


念のため、トタンには、後でサビ止めを数度重ね塗りします。





通常、この国の水タンクや下水などの溜め枡の蓋は、下の写真のようになっています。



これ(↑)は、ウチのクラブハウスの、シャワー&キッチンの排水のタンクです。


コンクリートで作るので、頑丈です。


ちゃんと蓋がありますが、私の経験では、この手の蓋は、(なかなか)開けられなくなることが多いのです。


無理に開けると蓋の周囲が壊れます、特に蓋の角などが。


ちゃんと蓋の側面をテーパーにしても、蓋の形を丸くしても、蓋の周囲にスペーサーを入れても、大差ありません。


長い間に締まって、固まってしまうのです。


日本のように、便利な市販品はありません。


そこで試しに、残り物のトタンと木材で蓋を作ってみたわけです。


簡単に蓋が開くので、メンテが楽です。


第一安上がりです。


問題なく機能するかは、これから判ります。



このキッチンは、見た目より実用一点張り、という仕様でやっつけます。


残る工程は屋根張り、床と壁の仕上げ、電気配線、水道配管、キャビネットやドアなどの細工物の製作、塗装、窓枠&サッシなどです。



現在、このキッチンだけでなく、大小おりまぜ5件ほどのプロジェクトの工程が、五月雨(さみだれ)的に進行しております。


そのため、私フウテン親父もテンパッテいます。


そんなわけで、このキッチンも他のプロジェクトとの兼ね合いで、完成は1ヵ月後くらいでしょう。




出来上がりましたら、またご報告いたします。

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