ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

キミたちほんとにマジメ君?



(午後2時―現場着) 
現場入りして、またチェックチェック。
そういえば、水溜め用のドラム缶とホースを買ったはずなのに、この前から全然見ていないような気がする。
さては売り飛ばされたかと、管理人のおばちゃんにその旨告げると
「セメントこねる時だけ使ってるので、それ以外のときは、ボロ屋にしまってる」と言う。
えっ、いちいち、そんなにこまかい職人がこの国にいるのか?


ボロ屋を覗くと、本当にホースとドラムカンがきちんとしまってあった。
それからいつも思うのだが、このチームは監視してなくてもサボっていないようだ。
私はバスで現場に行くので、私が到着したときに皆セッセと働いているのは、バスが止まった音を聞きつけて、動き出すんだろうと思っていた。


しかしこの頃は工事が進み、作業場は海のほう、道路から遠くなっている。バスの音は聞こえないし、そこから道路は見えない。
それなのに、あぁそれなのに! 
バスを降りて近づくと、あれ不思議、いつもちゃんと動いているのである。
周りの誰かから特殊なサインが伝わっている感じもない。
誰の耳にも無線機?も付いていない。
私の体に、いつの間にか発信機のチップを埋め込んだのだろうか?
「なぜ?」と本人達に聞くわけにもいかない。
これではヘタな日本人より、よっぽど勤勉なのである。



この国にいると、一般的に、日本人はどうしてもだんだん疑い深くなる。
私だけではない。
この国に於けるさまざまな経験や体験により、そうなってしまうのである。
これは日本に住んでいる日本人には理解しがたい事であろうが、そうしないとこの国に住めない、生きていけない、というのも事実である。


私などは長年フィリピン人と働いているので、それが体に染み付いて、時に日本人からは=奥様M=から、しつこいほど疑り深くて、嫌われてしまうことがあるくらいだ。


人を、[信用すること] と [疑うこと] 、生き残るために、何処の国にいても、このバランス感覚がとても大事なようだ。

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