ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

これが『エコ』だ



フウテンおやじ妻Mです。(M=Y)


フィリピン生活も10年近く(←この当時で)になろうとしている私ですが、いまだに「へー」とか、見た瞬間“ぎょっ”とするものがあります。


まずは冒頭の画像。


ボロ家の前に無造作においてありました。


どう贔屓目に見ても、なんだか気持ち悪くて、恐竜の手?ボロ家から出てきた?もしや。。。。?!などとあらぬ想像をしたものです。


自分で手にとって確認したくないので、見てみぬふりをしたのですが、やはり気になってきいてみました。



私:「あれ、なに?」


職人:「あ~、あれは。。。(笑)○△○△」


私:「え~!(と言いながら、後ろにのけぞる私)」


この気持ち悪い恐竜の手の正体は、ヤシの木の一部でした。




ここをカットし(あるいは、乾燥して勝手にボロリと地面に落ちた物を拾って)ある程度乾燥したら・・・その辺にある物でしばって、出来上がり。


なんてことはない、“ほうき”でした。ボロ家の土間用ほうきでした。




“ほうき”と言えば。。。。


先ほど現場に行ってみると、管理人のおばちゃんが、勝手にヤシの木の葉をパサパサと切っていました。(ちょっとぉ、勝手にヤシの木の葉っば切らないでよぉ。。などと言いたくても我慢します。)


何をするんだろうと見ていると、更にそのうちの葉1枚?1枚を切り、器用につつーっと筋(すじ)の部分から葉っばを採り省きました。




その作業をしばらく続け、筋を集めます。



(使うのはスジです)



そしてまたもやその辺に転がっているものでしばり、ハイ、出来上がり。




これは現場用。


丈夫で長持ちします。


そろそろコンクリート表面を掃除しなければいけないので、作ったのだとか。。。


職人達のほうきのリクエストに、うちの管理人は「(買うのは)もったいないから私がつくる!」と言ったそうで・・・。


彼女は明日もう1本つくると、はりきっていました。




考えてみると、ウチの現場にはほうきが1本もありませんでした。


しかも、おばちゃんの手づくりほうきが出来上がるまでほうきは買わなかった、というフウテンおやじ流節約?戦略!脱帽です!


さすが! ケチなフウテンおやじが仕切る工事現場! 


生活の知恵、とはこういうことを言うのですね。。


『エコ』です。





(以下は、フウテンおやじによる追伸)


ウチでは、一度使った釘もリサイクル!


不必要になった足場の角材、当然バラしてまた使います。


その際に打ちこまれた釘は抜きます。


ここまでは日本でもしていたでしょう。



さらに抜いた釘を一本一本叩いて伸ばして、また使います。


当地では普通に行われます。




しかし計算してみました。


抜いた釘をそのまま捨てて、新しい釘を買うのとどっちが得か?


釘の値段 VS 曲げ伸ばしの人件費



(左側が再生された釘)



その結果、どちらも1キロ80~90ぺソ。


ほぼ同じ、又はやる人によっては高くつく、です。


でも資源節約、環境保護の観点から、リサイクル黙認です。



職人たちにとって、曲がったクギを伸ばすのは、日陰でノンビリとできる仕事で、歓迎します。


日本人なら、途中で飽きてイヤになりますが、彼らはこういう作業にはめっぽう強いのです。

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