セプティクタンク(トイレ浄化槽)の話-2
(クラブハウスのトイレ浄化槽。深さ約3.5m。この上に配管してフタするが、右上に映っているように、1階の床からは1mほど下になる)
その1からの続き。
1Fのトイレはタンク(浄化槽)のすぐ上なので、ジャー、ポン、配管上全く問題ない。
2Fのトイレがヤヤ難関だ。
タンクとトイレの水平の距離が8メートル、高低差が3.2メートルだ。
何がまずいかと言うと、ヘタに配管すると、ナニが途中で引っかかる、つまりツマル(?)可能性があるのだ。
順調に流すには、配管に『傾斜』が必要だ。
トイレから、斜めに真っ直ぐにタンクにつなげば・・・ということはできない。
何故なら外配管だから。
これは前にも言ったがフィリピンではこれが、ハルクホーガン(一番!)だ。
単純に斜め配管では、窓やドアの外側壁をドーンとブサイクな配管が斜めに突っ切ることになってしまう。
幾らなんでも、インチキ特級建築家としての私の矜持が許さない。
窓は、「オオ、これがフィリピンスタイルか!」と勘違いして、納得してしまう人もいるかもなので、まだいい。
しかし、ドアでは明らかに進路妨害でごまかしようがない。
(分かりにくいが、中央やや上の鉄筋コンクリート部分が、1Fと2Fの境のビーム(梁)だ)
その結果、上の画像のようになった。
2Fトイレ&シャワーの排水管、1Fシャワー、ーキッチン、洗濯室などの排水管。
1Fランドリールームの外側ドアの下面にブロックを1段積み増して、何とか傾斜を確保した。
これ以上の傾斜は、ち~とばかり無理だった。
緩めの傾斜だが、その前の高さ3mの垂直の落とし込みがありOKだと思う。
だいたい何度以上の傾斜があれば、『ブツ』が流れるのか?
調べたがよく分からん。
『ブツ』の品質にもよるだろう。
あとは、ウンを天にまかすのみ。
浄化槽タンクのほうは、上に鉄筋を組んでセメントを流し蓋をした。
サブタンクからは、バキューム用のパイプを出し、メインタンクは、万一の場合に備え、四角いマンホールを施工した。
(ワーカーの腰の上あたりが、1Fの床面となる。)
クラブハウスが公衆トイレにでもならない限り、このタンクは30年はメンテナンスフリー、大丈夫だ。
私が死んだ後まで保証する。
ここは、ビーチから100m。平均的潮位の海面から1.8m高いだけ。
しかし、東京23区の3分の1が水面下に沈むような津波、モンスター台風の高潮にも耐えられるよう設計したつもり?だ。