トイレ(浄化)槽の話-1
(敷地内は穴だらけに)
排泄しない人は今まで会ったことがない。
フィリピンでは、田舎の家は外トイレ(野〇〇じゃなく、住居棟とは別にトイレが独立している意味)のところもまだ多い。
昔は日本のイナカの家も、トイレは独立した別棟が多かったように記憶する。
今建築しているクラブハウスはと言えば、当然、トイレは家の中である。
フィリピンの田舎では、下水道という物はやはり無い(日本だってそうだ)。
たいていはトイレの下に縦横2メートル、深さ3メートルくらいの穴を掘り、側面をコンクリートブロックで囲い、底は土壌のままとする。
自然に帰す、単純な地下浸透式というヤツだ。
(上は、ボロ屋のトイレタンク跡を埋めているところ)
地方では人口は密集していないし、近くに井戸なんて無い場合が多いので、特に問題は無いと思う。
また(かつて日本では当たり前だった)人糞尿を肥(こえ)として農業に利用する習慣は、この国では聞かない。
だから、20 年前後でこの穴は一杯になるが、埋めて新たに別のトイレを作るか、業者を呼んでバキューム(中身を汲んで)してもらう。
さてここからは、ウチのクラブハウスの工事の話。
(上はクラブハウス内部、床下部分に穴を掘り始める)
(もっと掘る)
(さらに掘って1Fの床面からはざっと4メートル下まで、そして底をモルタルで仕上げる)
現代日本人は、トイレに大量に水も流す習慣(水洗トイレ)があるので、水を少量しか使わないフィリピン人よりずっと早く一杯になる。
フィリピン人用より、深さと大きさが必要だ。
以前世話になった他のリゾートで、トイレ槽が頻繁に溢れて、難儀したことがあった(見えない場所だから、手を抜かれたのだろう)。
その都度、水中ポンプで排水していた。
酷い(臭い)話だ。
今回のウチの浄化槽は2槽式にして、メイン槽上部の水をサブタンクにオーバーフローさせる2槽式タンクを設計した。
エンボイのせいで地下に柱の基礎が多数入り組んでいるので、はからずも形はL字型になる。
(ブロックで壁を作り始める)
(もう届かないので、作業者は高さ2メートルの台に乗ってます)
(真上から見るとこんな感じです)
(さらにエンボイ流、こんなとこまでセメントブロックをモルタル仕上げのダメ押しだ)
(サブ(オーバフロー)タンク内の仕上げ、閉所恐怖症には無理)
(真上から見た写真、作業中で雑然としているが、左下の部分はすでにコンクリート板のカバーが出来ている)
ウ~ム、我ながら、これはチョット良い設計かも。