荒業&2階の天井ビームの乱れ打ち
(これが荒業だ!)
2階ビームの配筋が終わり、型枠を組みだす。
相変わらず雑な型枠だ。
セメントが漏ることを前提として、作っているようなものだ。
『漏ったら何かで塞げばイイじゃん』、というラテンな発想なのだ。
2階ビームより上の外構足場は、必要無い(屋根張るだけだから)から組まない。
高さ2Mほどの大きな台を幾つか作り、必要に応じて移動させながら工事を行う。
よって、作業はやや危険を伴う。
型枠の出来ばえよりも、怪我だけはしないで欲しい。
そう云えば、以前ヤシの木を切ったときに現れて、非常に危険な作業をした正体不明の『レニー』のことを記事にした(↓)。
今回はレニーほどはイカレてないが、ニガミばしったイイ男の働き者『ABETH=アベット』の危険ワザを紹介。
2階のビーム配筋に伴い、余分な鉄筋をカネノコで切る作業だ。
地上9メートルで、直立する太い16ミリの鉄筋を4本、切れ味悪いカネノコで切る。
左手は重い鉄筋を保持、右手はカネノコを横に使う。
強く金ノコを使うことによって、身体の重心が左右にぶれるので、非常に危険である。
切り口から天に向かった鉄筋は、3メートルもあり重く、万一地上に落として人に当たれば命も危ない。
最初から必要な長さに切って施工すれば、こんなことせずに済むのに、「まったくも~」だ。
可哀想なアベットは、怖さと筋肉痛で汗びっしょり。
機関銃が待ち構える敵陣に、竹槍で突撃するようなモンだ。
戦前の日本人ならともかく、今の日本人には絶対できないだろう。
(もしアベットに何かあれば、家族の面倒を私がみないと・・・)
しかし棟梁エンボイのご指名なので、男として拒否できず、時々水を飲みに降りて来て、休みやすみ作業。
2時間かかり、ポスト(=柱)2本分で合計8本の直径16ミリ鉄筋を切り終わり、死なずに?下界に降りてきた。
さて、型枠は相変わらず穴だらけだが、ここはフィリピンの田舎、目をつむる(もうどうせ言っても無駄?だし、これが最後だし)。
(型枠の下から、思いっきり鉄筋が透けて見える)
そしてスラブ(床)が無く(要は鉄筋コンクリート2階建て)ビームだけなので、量的にコンクリートミキサーを借りてこなくても1日仕事だ。
はたして予定通り朝からセメントを打ち始め、漏れてくるセメントをセメント袋を突っ込み止めながら、夕方終了。
(地面から滑車で、2階フロア―にセメントをバケツリレー)
(漏れるコンクリートをなんだかんだで止める)
これで、2階ビーム(=梁)のコンクリート打ちが終わった。