「ヤシの葉葺き」屋根・・・終了
今日(←10数年前です)もウチのビーチは、画像のように穏やか。
大潮の満潮なので、ウチのシーウオールのすぐ前まで渚(なぎさ)が来ている。
以下は(↓)の記事の続編であります。
屋根を葺くスピードが落ちてきた。
100%とは言わないが、同じ仕事を続けると徐々にスピードが遅くなり、効率が悪くなるという特徴が、この国の労働者にはあると思う。
悪く言えば、子供のように飽きっぽいのだ。
普通の場合は、同じことを繰り返すことによって、上手く速く、正確になっていくと思うのだが、この国の人達には必ずしも当てはまらないようだ。
国民性か?
オリンピックもフィリピンは、なかなかメダルを取れないが、上の様な習性も関係しているのかも知れない。
思うに個人競技のメダルならありえるが、団体競技でフィリピンが金を取ることは奇跡に近い・・・と云っては言い過ぎか。
いい例がバスケットボールだ。
アメリカの影響で、フィリピンで最も一般的で盛んなスポーツは、バスケットだ。
ほとんど全ての村にバスケのチームがある。
企業お抱えのプロチームが、この国には10いくつかある。
TVでNBAバスケットも頻繁に放映する。
なのに、フィリピンバスケが国際大会で活躍したことは、今だかつて無い。
楽しければ良いということなのか?
極貧でもないのに、1億もの国民が居るのに、メダルゼロ(当時確か3大会連続?)というのはある意味スゴい事だと思う。
ところで、屋根係りは3人になった。
そして、最初は必要数1000枚と見積もられたニッパだが、そのあとエンボイが追加450枚欲しいと言うので、じゃあ500もありゃ足りるだろうと、500枚注文した。
それでおしまいとは思っていなかったが、翌日またあと追加150枚と言ってきた。
それでこそ?エンボイだ。
私は200枚注文した。
これで決まりだろう。
いやいや、まだ甘かった。
屋根をカバーするネット(漁網)が足りないと言ってきた。
3メートル幅を35メートル買った=105平米分なので、キチンと張れば足りるのだが足りなくなった。
コイツは隣の島までいかないと買えない、面倒だがしかたない。
15メートル必要だ、というところを20メートルまた買った。
もう無いだろうというところで、最後の一発が来た。
トタン用の釘が足りない、あと1キロ欲しいと。
これは村の金物屋で手配した。
大体がこんな調子である。
この追加&追加がないと、奥様と私のストレスもちょっと違ってくるのだが、エンボイ達もわざとやっている訳ではない。
ここはフィリピンだし、エンボイ組はむしろ良くやるほうだ。
ルーティンワークとなった、この非効率、能率の悪さ=フィリピンだからしかたないのだ。
もし仮にフィリピン人が日本人のようにきちんとしていたら、私の存在価値がなくなってしまう。
しかし何度も云うが、うちのスタッフはこの国のレベルからすれば、仕事ぶりはAクラスのワーカーたちだ。
スキルはBクラスかもしれないが、そこがまた可愛くていい。
実際、彼らにしても、言葉も習慣も違う外国人をボスとしているのであるから、上出来だと私は思うのである。
例えば日本人が、外国人の上司と仕事をする場合を想像して欲しい。
私は彼らなりにも、苦労があるのだと思う。
端(軒先)を切りそろえる。
ニッパとニッパの感覚を標準より狭くしたので、雨漏りはしにくいと期待したい。
空が見える部分が随分少なくなってきた。
フロアーから屋根の天辺までは6mあるので、気持ち良いし涼しい。
天井を貼らなくて正解だ。
ネットを張って角はトタンでカバーする。
終わりが見えてきた。
もうチョイだ~。
このネットで巻けば終了。
屋根の内側にはもう誰もいない。
めでたく屋根葺きが終了。
ともかく屋根は出来上がった。
完成まではまだ遠いが、まずはヤレヤレだ。