終章、カラマイの正体は
これ(↑)がカラマイです。
カマド作りの記事、今日で5回目終章です。
後ろのヤシの実は関係ありません。
手前のビニール袋の中身です。
お待ちかね(←勝手に決めてますが)、前回の続きの話になります。
そしてカラマイの正体は、
“砂糖”です。
砂糖なら何でも良いという情報でしたので、一番安い無漂白糖(*)を2キロ弱⁽1.8キロ⁾使いました。
*(サトウキビを絞って、糖分を抽出し固めただけの云わば『荒砂糖?』。田舎暮らしでは、この砂糖がメインですが、個人的には、白い砂糖よりコッチが旨いと思います)
砂、セメント粉にカラマイ(=砂糖)を加えたセメントを捏ねるエリックが、
『ナンカ、混ぜ心地が違う』と発言・・・・
いつもと違う感じ、『メターッ』とした感じがするというのです。
彼らは毎日のようにセメントを捏ねているので、繊細な感覚を持っています。
水を加え1,2度スコップを使っただけで、彼のセンサーは違いを感知したようです。
私は嫌な予感を払拭するように、
「砂糖が入っているからだろ~、何でもいいから、やっちまえ~。」
と号令。
打ち終わって、
「耐熱セメントに化けるか、うじゃうじゃアリが寄ってくるか、どっちかだ。」
私はつぶやいた。
エリックにはウケたが、私は心中不安。
ところが、予想外の異変が起きた!
セメント(コンクリート)は、普通、施工直後から硬化が始まり、その後2週間くらいで強度が出ます。
この場合、わずか10センチの厚みだから、2日もすれば型枠は外せるのですが・・・。
翌朝(普通のセメントならもう硬化している)見に行くと、すでに細かいひびが何本か走っている。
表面に飴のような透明感を持つ、光沢の有るところがある、もちろん普通はない。
塩を吹いた(正確には砂糖を吹いたか?)ような所もある。
何より驚いたのは、ゴムのように弾力があるのです。
写真はないが、指で押すとへこむ弾力がある、硬質ゴムの感触です。
(この量のセメントに、1.8キロの砂糖は多すぎじゃなかったのか?)
エライことになった!
コ、コレはセメントではない!
未知の物質だ!
そして、あろうことか、さらにちょっと力を入れると、クッキーのように「ボロッ」と崩れるのである。
硬質ゴムやクッキーより、固いスポンジケーキのような感じ。
ああ~っ、やっぱりネットの情報のほうが正しかった(・・・のか)。
うちの連中の言うことなんか、真にうけるんじゃなかった、(・・・のか)。
いや、まだ失敗と決まったわけじゃない。
最後まで、私は強気です。
海外暮らしは、なんでも自己責任。
大袈裟に言えば、しかも弱肉強食です。
気弱では、シノギが成り立ちません。
ひびがナンだ!
ぼろぼろがなんだ!
固まらないから、ど~した!
アリに食べられてないぞ~、まだっ!
水を垂らして表面を撫で付け、型枠をつけたまま、暫らく放置することにいたしました。
1・2・3日、ヨカッタ、少しずつだが硬くなってはいます。
強く押した時にへこむ量も、少なくなりました。
シビレを切らし、4日目に型枠はずし。
そ~っと、恐る恐るバラした。
にも拘らず、何箇所か崩れた。
炉の上部。
ここは後に炎と熱が逃げないように、壁を作る予定だったので問題ない。
天板の角が10センチほど崩れたので、セメントで補修。
当然だが普通のセメントを使った。
(上の画像は、補修したあと)
この(↑)欠けは、どうせ後で防火壁を作る部分だから問題ない。
つまりは、だいたいはOK。
手前の面の上部に、炎避けの防火壁を作った。
(角材は型枠の支え)
な~んか、いい感じになってきたぞ~。
天板に採用した砂糖入りコンクリートは、はっきり言って強度なんか要らないのです。
建物の柱や梁とは違います。
私が期待しているのは、耐火、耐熱性ですから。
さて吉と出るか?
凶と出るか?
その前に、周囲に木柱を立て、単純なトラスを組んでトタン屋根を作り、雨除けをします。
雨天でも調理できるように。
また、熱くなった天板コンクリートに激しい雨⁽スコール⁾が当たると、急冷してクラックが入るかもしれないし。
大鍋を乗せれば、20人前の料理も楽勝です。
(長くなりました。実際に使用した顚末は、またそのうちと言うことで、すみません。)