ドラム缶用の竈⁽かまど⁾・・前編
ウチの大棟梁、エンボイであります。
壁を塗ってます。
よ~く、見てください。
足元です。
チャップリンも顔負けの、ガニマタのことではありません。
革靴、履いてます。
理解に苦しみます。
世界広しと言えども、一張羅の革靴をはいて左官するのは彼だけでしょう。
通勤は皆と同じで、ちびたビーサンと、動くのが不思議なオンボロ自転車ですから。
さて、またひとつ、カマド(竈)を作りました。
今度はドラム缶を乗せるカマドです。
何故ドラム缶を乗せるかといいますと、露天風呂にお湯を供給するためであります。
ドラム缶で沸かした湯を、露天風呂に使う作戦であります。
詳しくは述べませんが、この方法がベストなのです。
場所は外シャワーの隣です。
火を使いますので、回りはコンクリートブロックの塀でしっかり囲ってあります。
石とセメントで、丸く壁を作ります。
鉄筋も念のため入れました。
地面から40センチを床面として、炉の高さ40センチ。
ドラム缶を乗せる為に、上面をセメントで五徳状にする。
周囲の床もセメントで固め完成。
『完成』と書きましたが、これは1ヵ月半前の話。
作業はそこから、凍結状態に入ったのであります。
ナゼカ?
ドラム缶(金属の)が手に入らないからであります。
アシスタントのJを使って、あちこち探させましたが、「今度の金曜に・・」とか「来週中には・・・」とかのハナシを繰り返すだけで、1ヶ月間、埒が明きませんでした。
挙句の果てには、「今はみんなプラスチックのドラムが主流だから、金属のドラムはない。」とか言い出す始末。
ったく、“言い訳世界一”の国民であります。
樹脂のドラムでは、湯は沸かせません。
かといって、今うちに有るのはくたびれ果てた現場の水入れドラム(↓)。
これじゃ、いくらなんでもカッコがつきません。
で、どうしたか?
アシスタントのJに探させるのを諦め、“切り札”投入であります。
エースのダルビッシュを抑えに投入するような、必殺パターンであります。
セブ市に奥様を投入、ドラム缶探しのガソリンスタンドめぐり、ジャンクショップの旅を敢行したのでありました。
わざわざ行ったのではなく、知人のお客様を空港へお送りした帰り道、資材仕入れを兼ねての『ドラムカン、や~い!』の行脚であります。
そして奥様、いい仕事します。
ご紹介します。
1ヶ月探したドラムカン様でございます。
蓋をカットして中を洗います。
・・・・・と、このあとです。
”好事魔多し”・・・・・
いつものように、うちのスタッフが、やってくれました。
・・・続く。