モンキービジネスに耐えなければ・・・
(現場風景、右側は解体間際のボロ屋)
何度か書いているが、このリゾート建築は、「請け負い」契約という形で、「建築業者(工務店)にお任せ」にはしていない。
こまごまとしたマネージメントを、全部『奥様M』と『フウテンおやじ』こと私がやっている。
今回は奥様Mの担当する仕事のうち、資材注文の話。
こういう事があった。
ある有名スーパーにある物を買いに行ったが、品切れで無い。
また次の週に行って聞くが、また品切れ、その次の週も同じ。
別に特殊な物でもなんでもない、日用品だ。
用は商品管理とか、在庫の管理が出来ないのである。
こういう時に、売り場の人は「すいません。」とか、「その商品は、いつ頃入荷します。」とかは、まず言わない。
すいませんと言わないのは、品切れは、『私のせいではない。』ので自分は謝まる必要は無い、と思うから。
いつ入るか言わないのは『自分も全然知らない、分からない。』。
仕入れは自分の仕事ではないからだ(その上、興味もない)。
この国の一流デパートと云えども、まずこの線は外さない。
また、おおむね売り子は(日本と比べればだが)そうとう接客態度が良くない。
しかも、商品知識に乏しい場合が多い。
慣れない日本人は、サービスが悪いとか、従業員の教育がなってない、とか言う。
が、世界的に見れば、むしろ日本の至れり尽くせりのサービスのほうが、少数派だと思う。
何年ぶりかで日本に帰ると、小売り・サービス業の接客にいつも感動する。
店に入ると、にこやかに「いらっしゃいませ。」
お金を払うとお辞儀して「ありがとうございます。」
レジで、つり銭は(投げずに)両手渡しされる。
日本の人には当たり前だろうが、これは実はとても素晴らしいことなのだ。
世界遺産のように後世に残したいくらいだ。
気をつけないと、私もレジの人に「どうもありがとうございます!」と最敬礼しそうになっちまうくらいだ。
さて前置きが長かった。
いま、うちで資材を買っている卸業者は、主に2社だ。
毎日朝夕に現場のリクエストを聞き、価格など比較検討し、電話か携帯メール(当地ではテックスとかテキストという)で業者に注文する。
注文を聞いた相手は、手配してトラックで現場まで配達する。
日本的に見れば、『な~んだ、かんたんジャン』なのだが、さにあらず、とても面倒で手間が掛かるのだ。
なぜか?
*電話しても出ない、メールしても返事が来ないことがある。
*注文とは違うものが配達されることがある。
*品切れは頻繁、でも配達されるまでは分からないことも多い。
*有るといっても配達されない、聞くと「品切れだ。」
*例えば、100注文しても50しかこない、そこでまた50注文すると前の残りと合わせて100来たりする。
*自分の都合で勝手に休む。
*伝票の計算間違いがあるので、常に確認しないといけない。
*値段が頻繁に変わる、当然上がることが多いが。
*注文してない物も持ってくる。
・・・などなど。
行ってみれば愚痴だが、枚挙に暇が無い。
このようなことが、複合ワザで仕掛けられるのだ。
人間誰しも間違いはあるが、やはりこちらの人は何事も大ざっぱで、きちんと細かい仕事をする人は少ない。
そして、今度は現場の問題だが、この国の人たちは段取りがヘタだ。
先が読めない(読まない?)。
リクエストがいっぺんで出来ない。
例えば、セメントブロックが500個必要だーーーーで注文する。
それがやっと届くとすぐ、あと200欲しい、とか平気で言ってくる。
ひどい場合は、最後の一本の釘がなくなってから、「釘がない!」と騒ぎ出す。
有能なエンボイでさえ、週に6回(な~んだ、毎日ジャン)は、やっている。
またこれは私の仕事だが、現場のリクエストの品物や数量が正しいかどうか、作業工程を見てチェックする必要がある。
そこにも誤りが隠れているからだ。
このようなサプライヤーやワーカーを相手にして、ミスを想定して、必要な資材を必要な時に用意することは、チョットやソットの人には難しいことなのだ。
しかも、やり取りは日本語ではない。
さらに建築関係の専門用語続出。
アメリカ人には通じないなと思われる、フィリピン風な英語の建築用語もある。
なんか愚痴っぽいので、もうやめておこう。
『ここは日本じゃない』、と納得することが肝心だ。
いつものサンミゲルとセルベッサ・ネグラを飲んで、きょうもお疲れ様だ。
♪モンキ~ビ~ジネス、モンキ~ビ~ジネス、
♪モンキ~ビ~ジネス、
モンキ~モンキ~、モンキーモンキ~♪