椰子の木の移植・・後編
(掘り起こしたヤシの木を地表に出して、移動だ)
前回の続きとなります。
(やはり、推定500キロはありそうだ)
(重機なんてない。ここはセブ島のド田舎、人力のみ。総がかりでコロ移動させる)
(知恵の働かないのは力でカバーするしかないが、今のメンバーは力持ちが一人も居ないので大変だ)
結局、新しい穴のところに運ぶのに2時間もかかった。
移動路の幅が5メートルしかないのに、横向きで運ぼうとして葉をずいぶんカットした。
最初は『ルビ(葉の中心の芽の部分=日本語では”成長点?か)をカットしなければ、大丈夫』とか言っていたが、最後には全部の葉をカットして、こんな有様。
全くいい加減というか、万事が楽天的な連中なのだ。
(私もキライじゃないが・・・)
ともあれ土をかぶせて移植終了
(水はドラム缶一杯の水を入れた)
(横向きで運んだので、葉を全部切ってしまって、巨大なトウモロコシのような姿だ)
一番手前の椰子が今回の移植。
その後ろの木は前回移植分。
今回移植した木は、既に大きくなっていたので心配だ。
これでこの木は再生するのだろうか?
確率半々というところ。
(成長点の芯は残っているので、多分だが大丈夫だろう)
ヤシの木よ、たとえその身は朽ちるとも、フウテンおやじを怨むでないぞよ。
悪いのは、連中だ。
特にエンボイだ。
ヤシの木オバケになって祟るなら、奴の家の在処(ありか)を教えてあげよう。
日本ならこんなスタイルの移植は絶対ありえないだろうが、ここは熱帯、よっぽどいじめても草木は死なない。
例えば下のバナナの木。
正確に云えば、バナナは”木”ではなく”草(くさ)”です。
木質の部分は無く茎と葉の集合体?だから、たとえ太さ30センチでも山刀で子供でもスパッと切れます。
(不死バナナ)
場所がクラブハウスの玄関脇なので、この木に将来は無い。
2ヶ月ほど前に海のほうに移植したのだが、地下茎が残っていたせいかまたぞろ出てきた。
ただ生えてきたのではない。
ごらんのように、上に砂利などのガラが1メートル近く被せられたのに。
全く1年中が夏というのはイヤハヤ、すごいことだ。
(しかし心配性の私フウテンは、その後、件のヤシの木の水やり係りとなった。)