古材利用で応接セットを作る・・・後編
村の大工の匠(たくみ)Dは、まず3人掛けから作り始めた。
材料は、すべて「ボロ屋(敷地内にあった古民家)から採集した古材木だ。
画像中央は、古民家2階の欄間の板。
これで3人掛けのカタチは完成。
あとは、ペーパーをかけて塗装、それを何度か繰り返す。
上は1人掛け。
私は匠の肩をもつわけではないが、デキは満足だ。
ただスローなのが、コストを気にする私には不満だが、1品物だし比国の田舎なので仕方ない。
急かすことはしない。
全部の部材の木に、いちいちカンナをかけて一皮剝き木を再生するので、時間がかかって当然だ。
何しろ相手は村の”巨匠”だ・・・アル中だが。
その匠:Dは、敷地内の椰子の木陰、涼しい場所に陣取ってひとり作業している。
まるで趣味のDIYしているような風情・・・ゼイタクな奴だ。
Dの仕事は終了し、作業はペインター:Cに引き継いでもらう。
オイルウッドステインペイントのマホガニー(色)を塗る。
これで2度目塗り。
塗るたびに乾かしてペーパー掛けて、3度塗りしないとムラは取れない。
厚塗り大好きなフィリピンスタイル。
最後にニスを2度塗って、どうにか完成した。
細工保存と塗料の完全乾燥までは、1週間はそっとしておく。
Dと塗装担当のCの人件費だけでも相当なものだが、それは言うまい。
クラブハウスに設置。
重くて頑丈だ。
「キタローキャビネット」の前に置いてみた。
思ったとおり好いマッチングだ。
ただし、このまま座ると日本人はお尻が痛くなる。
クッションを製作しなくては・・・。