市場で買った『テンジクアジ』の検死
さ~て、日本のスーパーではまず見れないサカナです。
奥様が、村の市場で買ってきました。
体長40センチで1キロ弱・・・
名前の分かる方は少ないと思います。
Coachwhip trevally=英語名です。
該当する日本名は、“テンジクアジ” だと思います。
暖かい海に生息するアジ科の魚です。
このサイズですと成魚です、顔も大人の顔をしています。
マァ、私フウテンの思うに、名前などは大して重要ではなく、水中で見るのであれば姿が良いかどうか、私の美的センスに訴えるものが有りか否や、であります。
特に一般のダイバーの方は、ややこしい魚名やレア度などにこだわっていると、ダイビングの醍醐味も半減してしまうのでは、と思います。
そんなのは、イントラのログ付けのマユツバ的能書きを話半分で聞いていれば、それで充分でないでしょうか。
M〇誌や〇W誌の宣伝記事を鵜呑みにして、踊らされないようにお気をつけ下さい。
あまりこういう事を書いていると、心ならずも異端児扱いされますので止めておきますが。
さて、そして市場で見る魚ならば、新鮮かどうか、味はどうかという事に尽きます。
今回は、もう買ってきてそこにあるので、早速、『検死』作業です。
肌つやはマアマア、目もマア好し、魚網で付けられた小傷が幾つかあります。
ですが、鰓蓋をめくると色がよくない、肌色です。
腹を割くとこれも同じ。
匂いを嗅ぐと、若干臭います。
新鮮な血の匂いがしません。
絞めてあるはずもないのに、真っ赤な血が見当たりません。
これは『水ヤケ』です。
私の”検死結果”ですが・・・・
尊名:テンジクアジ
性別:不明
推定年齢:2~3歳
健康状態:良好
死亡場所:ウチの近所の沖合い。
死因:漁師の網に捕獲された結果の衰弱死。
死亡後の状況推定:昨日の早朝、網と共に引き上げられ、その後、始めだけは氷水だった水温31~33度の真水に、奥様に買われるまで約4時間漬けられていた。
死亡推定時刻:水に漬けられたため定かではないが、昨夜か早朝。
ワタの匂いからすると、昨夜の可能性が高い。
犯人像:クソ暑いのに長袖長ズボンの、田舎漁師。
今頃は、酔い潰れて正体がない。
このサイズのテンジクアジなら、網による捕獲とはいえ、他の中大型アジ同様、獲ってすぐ絞め血抜きしワタを取り、魚体が直接氷に触れないように氷温保存すれば、4.5日は刺身で食えるのに・・・もったいない。
まぁ、異国ですから仕方ないですな。
刺身は諦め、煮付けていただきました。