海辺のコテージの窓と天井
(ビーチ方向から見たコテージ建設現場)
憧れの”高床式コテージ”を諦めたフウテンオヤジは、土台の高さと天井の高さと、窓の高さにそのうっぷんを晴らすことにした。
高床式の「高」だけに拘ったのだ。
仔細を言うと、地面から床までの高さが、1メートル。
床からビーム(梁)まで3メートル。
床から窓下まで1.2メートルだ。
高い窓と言っても、刑務所のようになるわけではない。
また高さ3メートルの梁から、屋根のトラスを立ち上げるのだが、ベッドルーム以外は天井を張らない。
地表から屋根のテッペンまではほぼ7メートル。
さらにウチの敷地は、ビーチから高さ2.4mの石垣の中だ。
ビーチから見ると、これはもう2階建て家屋の高さ以上に匹敵する。
高床式と同じくらいの目線の高い家になるのだ。
(外壁工事中)
だいたいが常夏の当地で、過ごしやすい快適な家の条件は、まず風通し。
風通しが最重要課題だ。
陽当たり(南向き)や断熱性を重視する日本とは、根本的に発想が違う。
日差しを避けて風通しが良い家が、最良なのだ。
フィリピンでは、日当たり抜群の家には誰も住みたくないのだ。
特にエアコンがない庶民がそんな住まいを作ったら、暑くて中に居られない。
したがって、窓は一番効果的な場所に小さく作ることが多い。
多少うす暗くても、クソ暑いよりはずっといいのだ。
そうかといってウチは『ビーチリゾート』。
村人の家と同じように、風通しを良くするために、天井下を外部と筒抜けにしたり、壁をアマカンシート(竹を薄く削いで編んだ壁材)だけで張ったり、ドア無しにするわけにはいかないのだ。
(村内に住み暮らすと、近所の人が勝手に入って来て、寝たり食べたりするのが、比国ではよくある事だ)
外の音がもろに入るし、虫も入ってくるだろう。
第一プライバシーが保てない。
これでは普通の日本人は落ち着かない。
その代わりと言ってはナンだが、窓の位置を高くしかも四方に切り、室内も梁まで3メートルとしたのだ。
しかも天井をベッドルームだけに張るのは、プライバシーと安眠を得るためだ。
しかし、毎日一日中こんな事ばかり考えているフウテンオヤジには、安眠はない。
自分で好きでやっているのだから、当然だ。