クラブハウスの正面ドア
(↑ クラブハウスの正面ドア)
エンボイのお陰で(↓)、かなりケチがついた今回のドアシリーズ。
全部で19枚のうちの最後、玄関のメインドアーの施工をエンボイが始めた。
フウテン:「このドアは、メインドアだ。」
「分かるだろ、切るなよ。」
エンボイ:「切るわけナ~イジャン。」
フウテン:「絶対だな。」
エンボイ:「切らないよ。」
フウテン:「確かだな。」
エンボイ:「ホントだってば。」
フウテン:「ほんと~に、本当だな!」
実際、ここはドアの内外で10センチもの段差があるし、外開きだからどう転んでも切ることは無いのだ。
仮りに枠の高さがが足りなければ、下をハツレばいい。
分かっているが、何が起きてもおかしくないフィリピンであり、現場だ。
私は何度も確認した。
そしてちょくちょく作業をチェック(監視?)した。
切らずに済んで、エンボイも私も一安心。
全部のドアの取り付けが終了だ。
もちろんこれで終わりではない。
18枚全部のドアは仮付け状態で、このあとヒンジ(蝶番)のキーを外し、ドアをいったん取ってしまう。
他の作業による汚れやダメージを避けるためだ。
こういう事も、いちいち指示しないと彼らはしない。
何も言わないとそのままにして、工事が終わる頃には、ドアは傷と汚れだらけになっている。
何故か?
基本的に日本人と田舎のフィリピン人とは、<清潔さ>のレベルや観念が違う。
例えばの話、サリサリストア(よろずや)でお菓子を買う。
歩きながら食べ始める。
包装はその場にポイ捨て、どこでもゴミ箱だ。
田舎では、これは大人から子供まで、貧困層から金持ちまで例外が無い。
そう云えばこんな事もあった。
かなり前、働いていたリゾート内で、スタッフとその家族の為のクリスマスパーティを催した時のこと
一応”マネージャー”として私は大人数に備え、粉ミルク缶で作った吸殻入れと、ごみ用のバケツを各所に設置した。
何のことはない、翌朝見ればリゾート中がゴミ箱、灰皿状態。
至る所ゴミだらけになった。
私の作った吸殻入れとゴミバケツは、きれいに何も入っていない。
つまり彼らの認識では、『缶やバケツは何かを入れる(例えば食料などを)ための物であり、ゴミはそこら辺に捨てるもの』なのだ。
『わざわざゴミや吸殻を取っておいて、どうするのだ?』
『もしキレイにしたけりゃ、掃除すればいいのだ』
これが彼らの思考である。
かなりの割合の日本人が、<キレイ好き>だが、この国の人たちは、<キタナイ好き>だ、というか本来『無頓着』なのだ。
私も、この国でやむを得ず吸殻をポイ捨てする時があるが、その時はちょっとためらいと僅かな罪の意識が伴う。
話がそれた。
ドアは、壁や天井などの作業があらかた終了してからドア枠に嵌め、塗装やドアノブ、ロックを取り付ける。