84年の時を超え、よみがえれ!・・・・前編
最初に水で洗ってもらう。
ホコリや汚れは、ある程度取り除かれてキレイになった。
これは、ボロ屋から外したカピス窓?障子?である。
日本の障子のようだが、紙ではなく『カピス貝』の貝殻を磨き、桟の間に挟み込むようになっている。
この障子窓の優れている点は、雨も防げること。
(本来はガラス窓とダブルにする必要はない。1階に使う場合は木製の雨戸+コレ、2階に使う場合はコレのみ。)
上の画像で、9×9×2=162枚もの貝が使われている。
この障子が2枚ある。
このブログでも以前書いた(↓)。
https://beachboy.muragon.com/entry/77.html
今でも比国では、カピス貝の障子窓は手に入るが、資源(=カピス貝)減少し貝が小さくなって、現代の製品は、障子の目がチマチマしている。
私の作戦は、この1937年に建てられた家の”カピス障子”を蘇らせること。
そして、建築中のビーチコテージの、海に面した窓に施工することだ。
(ウチは念の為、ガラスサッシとダブルにする)
海から昇る太陽が、どんな色にカピスを染めるのか見てみたい。
朝焼けが、カピスにどう映えるか、見てみたいのだ。
1937年の障子であり、使われたカピス貝だ。
桟に嵌められた324個のカピス貝は、私の知らない戦渦をくぐってきた。
71年間(2021年現在からだと84年)の世の中の移り変わりの目撃者だ。
海を焦がす曙光を浴びて・・・。
悟空の元気玉のように、眩(まばゆ)いほどに光り輝くのか?
はたまた、71年間の歳月に耐え切れず、ドラキュラのように灰となって霧散するのか?
再生が可能か不可能か・・・・
私フウテンおやじは、どうしても確かめたいのだ。
そのために、何としてもカピス障子をレストアしたい。
カンナとサンダーで木枠の表面を一皮むく。
上側が、水洗いしただけのほうだ。
(続く・・・)