ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

引きこもってます!


豚の丸焼き=レチョンバブイ、です。


先日、現場の職人たちに振る舞いました。






身分の上下や、おカネの有る無しに関係なく、豚の丸焼きはフィリピン人が喜ぶ『ご馳走』です。


安くはありませんが、ウチは職人・スタッフ・家族でアタマ数が多いので、一人当たりにすると割安感アリです。


見栄えが良いし。





さて、[引きこもり]と言う言葉。


引きこもりという『生活習慣』が、いつからこんなに取りざたされるようになったかのかは、分かりません。


物心ついてからずっとフウテンであった私には、縁が無い別世界のことと思い、興味も関心もありませんでした。



ところがです。


ハタと気が付いてみると、今の私こそ[引きこもり]そのもの、それ以外の何ものでもありませんでした。



月曜から土曜まで週6日間、まずほとんど私は、1500平米の敷地内から外に出ません。


もう何ヶ月もです。



これを称して[引きこもり]と言わずに、何を引きこもりと言えますでしょうか。


このまま私は、妄想や異常行動に奔って、どうにかなってしまうのでしょうか。


こんな熱帯のド田舎の、あっけらかんとした空と海のもとで。


ネットで『セブの自称フウテン、狂った!』とか、出ちゃうんでしょうか?


オ~、ヘルプミ~、ご先祖様!




そもそも何でこんな事になっているのか、自分なりに考えると。


理由は少なくともふたつあるようだ。




そのいちは何と言っても、インチキ現場監督という現在の職分。


これをしていると、かた時も現場を離れられないのである。


例えば昨日なども、こんなことがあった。



(見回り中)


・塗装前のドアを仮取り付けしているのだが、ヒンジ(蝶番)をドア側面やドア枠に深く埋めすぎている。





これをやられると、ドアと枠が強く干渉(当たる)して、ヒンジにガタがきたり、塗装がはげたりする。




上はクラブハウスのドア。


当たってドア側のペイントが剥がれドア枠に付いている。





すぐ指摘して直させたが、ドアを閉めるときにバネが入っているように抵抗があるから、やった当人がまず気が付きそうなものだが・・・。


気が付かないのだか、気にしないのだか、平気でいる。


何も考えていない。


(ド田舎の村人職人だから、ドアをドア枠にとかいう作業の経験がないのだ)





・外トイレの内壁モルタル仕上げ、電灯スイッチ用と配線用の窪みを確保していない。


まだセメントが軟らかだったので、その部分のセメントをハツって災難を防いだ。


照明やスイッチの無い部屋などあるわけないのに、何も考えていない。
(彼らが普段作っている『小屋』では、もし必要なら後付け=配線もスイッチも壁から出っ張る=になるのだ)




・シャワールーム、温水ヒーター用のコンセントボックスのツラ(面)を壁に合わせている。


それじゃ、だめだ。


タイルを貼ったら、コンセントが奥に引っ込んでしまうだろうが。


モルタルを掘り、ツラを出した。




上の画像は、掘り出したところ。



以前、クラブハウスのシャワールームで同じ失敗をしたのに、何も学ばない。


何も考えていない。




他にもあるが、あまり書いていると情けなく、切なくなってくるので、もういい。


きのう一日だけでも、いくつもあるのだ。


これが私の当分の仕事だし、地元のハンパ職人を雇用しているのも私が望んでしているのだから、しかたない。


しかし、このような職人達のケツを拭くために、私はシープドッグのように現場から目を離せない。



そのほかに、資材のチェック、補充、納品時の検品、次の工程の図面書き、プランの再検討や確認があり、おちおち現場から出る気など起きやしないのである。


奥様は市場に買い物に行ったりするが、私は外から戻った時の現場の有様が怖くて、そんな気にならない。






そして第二の理由は、ひょっとして年のせいなのかなということだ。


外に出たいと言う気が、そんなに起こらないのだ。


引きこもっている事が、苦痛でない。


外に出るのが、面倒くさい、億劫だ。


これこそが問題なのかなと思う。



かなりの引きこもり度かな、と自分で思う。


日曜日は建築資材の買出しに出るが、遠いため、買い出し以外に何もする時間は無い。



もともと、仕事しかできない現在の環境である。


外に出ても近所には、私の気を引くものは何もない。


バーも居酒屋もない。


運動公園があるわけない。


考えてみたら、マイカーもない。


周りは、田舎のフィリピン人と犬、ヤギ、ブタ、ニワトリ、牛、そんな連中相手に外に出る気が起きないのは当然か。


書いているうちに、だんだんミジメになってきた。


こういうのが、良くない。



現場に出て、職人達とバカ言っていよう。


アホな職人達と引きこもりのフウテンおやじ、いい取り合わせだ。



[今できる事をする]というのが、いつもの私の流儀だ。


引きこもり~、けっこうじゃないか、上等だぜ!




(記事はクロニクル、以上は2008年の9月のことであります)

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