ビーチボーイ&ビーチガールのクロニクル

南国ビーチで、ゼロからリゾートを建設し、営業し暮らした記録です

やはり、漏った水タンク

水タンクの中の画像です。
(水漏れ部分をハツっています)




先日水道水のタンクを作ったとお話しました。


https://muragon.com/dashboard/confirmEntryUpdate



そして案の定、あちこちから水が染み出し・・・。



その後、入れた水を洗濯やら敷地の植物に灌水して使いましたが、7500リットル(7.5トン)です。


7日間かかりました。


最後のほうは、もうバケツで汲んでそこらにブチマケ何とか空にいたしました。


蓋がない状態で7日ですから、タンクの内部には薄くコケまで生えました。




それも掃除して、ホーリーウイーク明けから補修工事を始めました。



正確にはこういうのを“補修工事”とは言えないでしょう。


テストしたら『予想通りにヘタクソだから漏った。』だけですから。


“やり直し工事”というべきでしょうか?



でも、しかしです。


心優しい私フウテンおやじは、彼らに「タンクのリペアー=修理」と言ってやらせました。


修理⁽リペアー)とは、ちゃんと機能していたものがダメになったときにする行為です。


あえて言葉遣いを違えています。



私の本心は・・・・


「やりなおしじゃ~!」


「下手のクセに人のいう事を聞かないで、こんな水漏れタンクを作りやがって!」


「これじゃタンクじゃなくて、ザルだな、まるで!」


「仕方ないから材料費は出してやるけど、日当は無しだぞ!」



と言ってやりたいのですが、そうすると彼らの“はき違えたプライド”をいたく刺激して、前より更にひどいタンク、本物のザルが出来上がるのは目に見えています。
大抵のことはジッと我慢して、煽(おだ)てて使わないと、結局はこっちの損になるんですね。



キーワードは、『ここは日本じゃないよ』です。






せっかく仕上げたタンク内面の下部50センチと、床面の周囲をハツリます。


セメントの付きを良くするためです。



時々、動きが暫く止まるのは、頭を働かせて、何かを考えているのだろうか。


それとも、お得意の幽体離脱か?
  


私の視線を感じると、動き出す。



ひとり増え2人増え、とうとう5人になりました。


手前にひとり隠れてます。


外と違い、日差しがないから、涼しいから集まってきます。


やっとハツリが終わりました。


5人仕事で半日です。



翌日、モルタル仕上げです。


砂はよくフルって、小石を取り除きます。


彼らの負のベクトルで、ずば抜けた?技術をカバーするため、高価な防水セメントの混合率を今回は3倍にしました。






スタートです。


タンクの中に塗り手が3人、外に捏ね手が2人います。






1回目の塗り終了。


洩れは主に壁と床のコーナー部分から出てますので、そこを中心に継ぎ目なしでラウンドで仕上げます。


2時間半くらい置き、半乾きのときに次を塗り、計3度塗りです。



高さのある水は、下のほうほど水圧が高いので漏りやすいのです。




朝から始めて、夕方やっと終了です。



このやり直しに、人件費が5人で1日と半分。


材料費がセメント4袋、ファインサンド5袋、防水セメント8キロ。


最初に漏らないタンクが作れていれば、不要なバカバカしい経費でした。



しかし、フィリピンではよくある事です。


日本の職人の技術を羨んでも、仕方ないことです。


彼らはフィリピンの、しかも都会では通用しない田舎職人です。


だいいち、この程度で腹を立てていると身体がもちません。


この件で、彼らの水タンク作りのスキルが向上すれば、私は善しとします。



丸3日乾かして、また水を張ってテストです。


漏るか漏らないか、神のみぞ知る、と言うことでしょうか。


もし漏らなければ、また何日もかけて7500リットルの水を何かに使って空にして、やっとタンクの上蓋を作れます。



また漏れば、どうするか?


それも想定して、考えておく必要があります。


結局このタンクも、手をつけてから完成まで1ヶ月かかるのでしょうか?

リゾートは、ソフトオープンに漕ぎつきました

左がお座敷、右はコテージ1&2。




“ソフトオープン”という言葉は確かに現在使われていますが、正しくそんな言葉があるのか、はたまた、正確な意味はナンなのか私はよく分かりません。


でも、結構耳に目にしますね。


一般的には、開業(店)前まだ工事が完了していないのに、一部をオープンしてちょっとでも収入を得るというセコイというか、気の早い考えではないかと言う気がします。


最近、そのセコイ作戦をウチでも敢行してみようかな、と考えております。


正直言いまして、1年以上工事を続けそろそろ開業準備をすべきでして、お客様をお迎えすることによって、私どもやスタッフのトレーニングにもなるわけであります。


と同時に、まあ体験ステイと言いますか、将来、東南アジアの国々に移住もしくはロングステイしようかなと模索中の方々には、良い機会を提供できるのではないかと思います。




内容ですが:


・ウチの周りに繁華街やレストランはありませんので、部屋(コテージ)と食事(たいしたものはお出しできませんが)はもちろんご提供いたします。
(乗合バスや乗り合いバイクで足を延ばせば、それなりの店や食堂はあります)


・期間としては、1~2週間くらいが妥当ではないかと考えます。


・セブマクタン空港からウチへの、専用車送迎は手配いたします。



セブ島にこんど遊びに行くが、ちょっと空きの日が数日あるなんて方もイイかもです。


ダイバーの方は、申し訳ないのですが、まだウチには自前のボートやタンクがございませんので、他社のサービスを利用することとなり、ダイビングできなくはありませんが割高で少しご不便です。


したがって、奥様や私のガイドで、ダイビングしたいと言う奇特な方は、今暫しのご猶予を承りたく存じます。


この『今暫し』が、来月なのか来年なのかということは、これまた申し訳ないのですが相手のあることですので、私フウテンと奥様の力だけでは如何ともしがたく、今ここで明言できません。


良い酒が熟成するには、時間がかかるものでございます。


(↑フィリピンに長く居て、私も言い訳が上手くなりました。)


現段階は、あくまでも“ソフトオープン”でございます。


ビーチから30メートルはほぼ出来ましたが、州道から60メートルは、まだエンボイ組がうろちょろしている工事現場でございます。


フィリピンスタイルの工事に興味のある方はいいとしても、そうでない方は、ちょっとうっとうしいかも知れません。




ただ、このフィリピンスタイルの工事の良いところは、『静かさ』でございます。


この前もある場所、5人でトンカンと同じ作業しているはずなのに、何故か外には作業音は一人分しか聞こえてこないんですよね。



不思議なことがあるものですね。


マッタクッ、コノ~!



(例によって、15年くらい前のセブ島の田舎の村のお話・・・今は『幻⁽まぼろし)です。)