ココ椰子の材木でトラスを組む
(落ちれば怪我をするが、不思議と?危なげなく作業する)
さて、梁(ビーム)の上の屋根を支える、三角形を主体とした構造部分を『トラス=TRUSS』と呼ぶ。
今作っているビーチコテージでは、木製トラスとすることにした。
海が近いので、アングルバーなどの鉄骨ではサビが心配だ。
ココランバー(ヤシの木の材木)を使用する。
塩っ気にはめっぽう強い構造材だ。
さらにボロ屋解体から出た70年前の古材木を使用するので、新しく買う木より品質は断然良い。
作業開始。
建物の内部に足場を組んである。
だんだん形になってきた。
ビームから出しておいた鉄筋で、がんじがらめに固定する。
ほぼ完成。
雑なようで見てくれは悪いが、強度の必要な場所は木を何本も重ねている。
念のために、シロアリ避けにソリグノムを塗ることにした。
ソリグノムはリットルあたり600円(←当時の価格)くらいする防虫塗料だ。
あっという間に2ガロン(8リットル)使ってしまった。
「こりゃたまらん」と言うことで、代用品を買いに行ってもらうことにした。
代用品とは廃油(車の使用済みエンジンオイルなど)である。
私は専門家ではないが、廃油や軽油など化石油系を塗ると防虫効果がある、と当地では信じられている。
私も同意見だが特に廃油がいいとおもう。
カーボンやスラッジ、金属粉など混入していて、生物の身体にいかにも悪そうである。
しかし買いに行ってもらった人が買ってきたのは、ディーゼルエンジン用のエンジンオイルだった(・・・なんで??)。
廃油は探したが見つからなかったということだ(GSに廃油を分けて貰いに行くよう言ったのに)。
ホントかどうか知らない(多分言い訳)が、買ってきてしまったものはしかたない。
廃油よりは効能は薄いだろうが、塗ることにした。
日本では廃油など一般家庭では本当にどうしようもない廃棄物だが、私は日本にいた頃も、自分で交換した車の古いエンジンオイルなども取っておいて利用した。
くたびれた屋外の木製の構築物などに塗ると、防水と防虫になるのだ。
そして酸化した使用済みの天ぷら油などはいつも庭に埋め、土と混ぜてていた。
これも専門家ではないが、油粕が肥料として重宝されるくらいだから、油そのものだったら、余程良いだろうという私の理屈である。
真偽のほどは定かではないが・・・。
私に云わせれば、わざわざ油を固めるケミカルなど買ってきて捨てることなど、限りなくバカバカしいのだ。
また溜め枡などには、フィルターを取り除いたタバコの吸殻を集め放り込んでおいた。
こうすると、毒であるニコチンやタールを嫌う蚊や虫は発生しない、と勝手に決めていた。
考えてみると、私は日本にいる頃からフィリピン田舎的生活をしていたようだ。
しかし、使用済みエンジンオイルは、考えが甘かった。
フィリピンでは、小金持ちや大金持ちを除いて、エンジンオイルは交換するものではない、注ぎ足すだけ、常識だ。
あとから気が付いたが。