天井にカネと手間が・・・
(クラブハウス1階の天井)
*ご存知のように、これは”クロニクル”ですので、当時、つまり10数年前の記録から綴った記事であり画像である。
マイッタ~ネェ~。
1階の天井だ。
2階のスラブ(床)の鉄筋配筋、型枠造作が終わりセメント打ちの前、つまりかれこれ1ヶ月前だった・・・・
私:「配線、入れるんだろ?」と棟梁のエンボイに聞いた。
エンボイ:「イヤ。」
私:「えっ、(2階の)スラブに1階の電気配線、埋めるんだろ?」
エ:「イヤ。」
私:「えっ!ナンで?」
エ:「ムズカシイ。」
私:「ハッ??」
エ:「配線入れるのは、ムズカシイ。」
私:「じゃ、配線どうすんだ?」
エ:「1階に天井を組むから、いいんだ。」
私:「・・・・・・」
普通、マンションや鉄筋コンクリート造りの建物の天井は、コンクリートだと思う。
セメントを打つ際に、あらかじめ下の階の天井の電気配線を埋め込んでしまうのだ。
(今の日本じゃ知らないが、私の知っている頃はそうだった。)
私も、クラブハウスの1階天井は当然コンクリート、つまり照明などの電気配線は2階のスラブに埋めるつもりだった。
そのほうが、コスト的にも安上がりだし、鉄筋コンクリート建築だから、1Fリビングに天井板を張るのはオカシイと思ったからだ。
比国の気候風土からしても、何ら問題ない。
むしろ天井を張るほうが、様々なトラブルの原因を作ってしまうことも有りえる。
しかし、1ヶ月前の上記のやり取りの時、虚を突かれてしまった。
経験豊かな棟梁だったはずなのに、「難しいからできない!」と堂々と云われてしまった。
そしてその時、(じゃぁ、しかたない、かな?)とウヤムヤにしたのは、私の失敗だったのかも知れない。
その結果、こんな事(=冒頭画像から始まる大作業)になってしまったのだ。
(支えとなる木を天井と壁&梁のコンクリートにコンクリート釘で固定する)
(支えの下に縦横に木枠を組んでいく)
(全く念の入った仕事だ)
(白っぽい木は防腐?防虫加工された高級?品、黒っぽいのは、ウチで防腐剤を塗った木)
(ウチが材木卸店の防腐加工木を全部買い占めたので、在庫切れとなり、防腐剤を買ってきてウチで塗る羽目になった)
(電気配線を回すため、梁もいちいち木で巻いて、天井材を張らなければならない、なんてこった!)
使用する2インチ角(=2×2=約5センチ角で長さ4メートル)の”マトウッド”=防虫加工をしたラワン木材=を探しまくって、やっと35本だけ手に入れた。
全然足りない。
しかたないから、普通のラワン材で作り、防虫防腐剤を買ってきて塗布することにした。
(画像のこげ茶が防虫剤塗付済み、塗っていないのはMATWOODで防虫処理済のため不要だから。)
白アリ被害のリスクから守るためだ。
エライコッチャだ。
100本の角材を使っても、リビングしか終わらない。
特にビームを巻くのに、手間ひまと材木がかかる。
木材、ペイント、釘、人件費、お金はかかる。
時間はかかる。
エンボイ、ドドン、オンドの3人で、リビングだけで、6日かかっている。
枠だけだ。
エンボイに、「もっと木を少なくする事はできんのか?」
と聞くと、『そうすると丈夫じゃなくなる』と答える。
防水ベニヤを張って照明を吊るすだけの天井なんだから、それほどの強度は必要ないのだが、例によってエンボイは、何を考えているんだか、ガンコ、頭が固いのだ。
これなら、2階の物音は響きにくいし、配線の不具合もチョットはいじれるかも・・・などとなるべく良い面を考えて、自らを無理やり納得させるフウテンおやじである。
しかし、同時に、内部で漏電でもして火が出たら、これだけ木が有れば豪勢に燃えると、ハラの中では思っているのである。
しかも防虫ペイントの効果は、せいぜい4~5年だ。
この後何日もかけて、耐水ベニヤを張って、また何日もかけてペンキ塗りだ。
この作業に、こんなにカネ&日数が掛かるとは想定外だ。
(幾ら掛かるかは計算したくもない)
マイッタ~ネェ~。
何とかしないと!
フウテン!
胃が悲鳴を上げても、知恵を絞れ。